ネットで復活?!こちらスミス開発室


グロッサ(その1)  グロッサ(その2)



久し振りの「開発室」はスミスオリジナルとしては初の試みでもある中空フロッグ。
果たしてどんな話が飛び出すか?開発担当のY氏自身も、フィールドテストの為に日本各地を渡り歩いた末での自信作のようですよ。



<グロッサ・オリジナル開発話その1>


 スネークヘッドゲームといえば非常にパワフルなイメージがありますが、その反面ライギョの容姿からは想像も出来ないほどの繊細さをも要求される、実に奥の深いゲームと言えるのではないでしょうか。
 …だから開発しました、「スミス」風にアレンジした中空タイプウィードレスベイトを!

 「グロッサ オリジナル」には、パワーゲームに対する強度対策や細かなウェイト調整などの追加チューニングに対して必要とされうる内容をあらかじめ網羅してみました。完成度の高い「ファクトリーチューンフロッグ」とでも言わせてください。


● リアルフォルム・リアルカラー

 まず何と言っても形状ですよね。ウィードレス効果を考えつつ、アクション、フッキング性能など様々な要因を考慮しないといけないですから。
 形状の変更は金型の修正が出来る範囲で何度か試みたのですが、満足のいく物にはなりませんでした。最終的には金型をはじめからやり直し…。ようやく現在の形状にたどり着いたのです。
 カラーは、形状で色々試行錯誤したのですから、もちろん凝りに凝りました。ちょっと真似の出来ないような複雑なカラーにチャレンジ!

 フィールドではリアルすぎてどこにあるかわからない?ちょっと視認性を考えてないかなぁ〜。


● オプションパーツ取り付け用コネクタースイベル

 通常ブレードなどのパーツを取り付ける際に、ユーザー側で面倒なスイベルを取り付ける2次加工(三つ又サルカンの使用やスイベルをスレッドでフックに縛るなど)が必要となるが、「グロッサ オリジナル」には、スイベルをウェイト部分にあらかじめ固定。
 耐久性を考慮してヘビーなスイベルを採用。


● シーリング作業を一段と容易にしたテール付きホールシーラーキャップ

 市販品の多くはフックがボディーから出る部分は比較的大きな穴が設けてあり、安定した浮力を得るためには穴を塞ぐシーリング作業を必要とする。
 しかしながらその接着材による穴埋め作業が意外と困難で慣れが必要、または奇麗に出来ないのが実情です。
 その問題点をはめ込み式のキャップ(製作は大変苦労しました…。)を採用することにより解消。
 キャップはユーザー独自のチューニング作業を考慮した上で、接着はしておりません。また飛距離やスライド幅をより必要とする場合には、テール部分をカットしてもOKだと思います。


● グロッサ用バーブレスダブルフック

 市販品にはとてつもなく強固なワイヤーを使用したフックが存在しますが、それらのフックと比較してしまうと細目に感じてしまうかも知れません。
 実際のフィールドテストでは、今回のフックの線形と同じか、1ランク上の市販品でもテストをしていましたが、形状の変形やフックポイント部分が曲がってしまうといった事例がかなり見受けられたのは事実です。
 先にも述べましたが、「ボディー形状変更=フックの変更」にもつながりますので、当然のことながら、フックのサンプル製作に関しても幾度となくその依頼を繰り返しました。
 比較対照するため、正直言いまして(ライギョファンにお叱りを受けるかもしれませんが)「バーブありフック」のサンプリング及び比較テストまでも試みたほどです。
「グロッサ オリジナル」に採用したフックは、がまかつ社製です。数々のフィールドテストにおいて、フックポイントが曲がる事例は殆ど発生しないクオリティーに仕上がっております。



 はっきり言ってこのルアーにはパッと見だけではわからない部分にもとことんこだわったものですから、その分苦労もしたのです。
 まぁその分使ってくれる人の余分なチューニングの手間が省ければ・・・これも仕事ですよね。

Yoichi Yanaka





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