知られざる製品開発の裏側をお見せします



<僕たちナマズ党>
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都市河川でもファンが増えている

Basser 水質についてはどうでしょうか?
谷中 「僕も最初はね、(水質の条件が)いろいろあるのかなって思ってたんですよ。田舎の川みたいな所じゃないと住めないような感じの魚…とかね。でも、どうやらそうじゃないようなんですよ。僕の経験からいえば、上流のほうに田圃があってそこを流れてくる河川であれば、住宅地の中を流れていようが何だろうが大丈夫だと思います」
鈴木 「川って、工業廃水とかが流れ込んで、魚がみんな浮いちゃうことがありますよね。でも、ナマズの場合、そんなことがあっても数日後には釣れ始まっちゃうんですよ。不思議なんですけどね。考えてみると、ナマズの好釣り場って必ず近くに流れ込みがある。きっとそっちに逃げ込んでるんでしょうね」
Basser 合流部の話が出たところで、流れに関してお聞きします。やはり水の動きがいいんでしょうか?
谷中 「うーん、でも湖や沼など止水域でもいいところはいいですしね」
鈴木 「そうですね」

Basser では、ナマズ釣りでも重要な要素っていうのは何でしょうか?
鈴木 「川に限って言えば、瀬のような浅くて流れの強い場所があって、その下流にナマズが隠れられる1mとか2mとかの水深のある部分があることですね。このふたつの要素が揃っていればかなりの確率で釣れると思います。少し日が陰ってきたら、瀬の脇の少し流れが弱くなっている所で活発にエサを獲りますから、ここを狙えば万全です。ここには小魚がたむろしているんですね」
谷中 「昼の間に、潜んでいられる場所が必要なんです。ナマズには…」
Basser コイがいるところにはナマズもいると聞きました
鈴木 「そうです。います(笑)。コイがいればかなりの確率でナマズもいますね」


両面ガッチリコンクリートに固められている河川
こんな環境にもどっこいナマズは生きている

こういった親水公園地化された場所でも
夜にはナマズが徘徊してます

Basser ほかに要素は?
谷中 「さっきも出ましたけど、脇から入ってくる流れですね。ドブ川でもなんでもいいんで…」
鈴木 「小魚がいるようなところは、絶対にフィッシュイーターがいると思っています。だから、ここまでに私たちが挙げた条件に合う川で、小魚が群れているところは絶対にチェックしたほうがいい」
Basser 鶴見川に関して言えば、水鳥がいたり、コイが泳いでいることを除けば、両岸をガチガチにコンクリートで固められているし、あまり自然豊かって印象はないですよね。そう考えると、ナマズって結構環境の変化に対応できるんですね
鈴木 「そうですね」
谷中 「僕が去年行った川なんて、鶴見川の比じゃなかったですよ(笑)。臭いも凄かったし、夕方になると近所のお風呂の排水がそのまま流れ込んできて、バスクリンの臭いが一面に漂ってくるんですもん(爆笑)。でも、そのスポットでよく釣れたりする(笑)。今日は(排水が)流れ込んでるよって時はだいたい一発で釣れました(笑)。埼玉の越谷の方でしたけどね。自転車とかテレビとか沈んでましてね(苦笑)」


流れが合流する浅瀬のポイントは、
夕マズメを境に好スポットとなる

見た目にも悪い不法投棄自転車ではあるが
折しもこんなストラクチャーが好スポットとなる

ルアーはスナッグレス性能で選ぶ

Basser ルアーのセレクトやローテーション、使い分けについて教えてください
谷中 「引っ掛かりにくい、スナッグレス性能が第一ですね。特に日中は、(ナマズが)隠れてる障害物の際の本当にギリギリを攻めなければ食ってきませんからね。ブッシュの際なんかを通さなくっちゃ釣れないんです」
鈴木 「ルアーのサイズに関して言えば、フルサイズのラッキー13でもダイイングフラッターでも食ってきますから、あまり気にしていないんですけど、川の規模との関係は考えますね。つまり、川が小さければどうしてもナマズも小さくなりますから。45pとか50pとかだと、大きなルアーは(食ってきたとしても)どうしてもフッキングが悪くなる。小さめのほうが掛かりやすいような気がしています」
Basser カラーはどうでしょうか?
鈴木 「それはナマズの好き嫌いよりも人間にとって見やすいかどうかのほうが重要だと思いますよ。谷中さんはどうですか」
谷中 「僕もそう思います」


コンクリート柱の上に乗りキャスト
 

Basser ソフトルアーよりもプラスティックやウッドのハードルアーのほうが出方がよいという話を聞きましたが?
谷中 「はっきりとした音が立つほうがいいようですね」
鈴木 「水温の関係もあるとは思いますけど、一般的に着水も“バシャッ”って大きな音をさせたほうがいい場合が多いです」
Basser ソフトのフロッグとかでは釣れませんか?
鈴木 「いや、そんなことは…。釣れますよ」
谷中 「でもね、ソフト系で食うとしたら、落ちパク(着水と同時に食うケース)が多いと思います。僕はブッシュの奥とか、際ギリギリを釣るとか、暗いときにやみくもに投げるときしか使いませんね」
鈴木 「ソフト系はね、フッキングはいいんですよ。ただ、ナマズのサイズが大きくなってくると逆に(フッキングが)悪くなる」
Basser 弾いちゃうんでしょうか?
鈴木 「そうかもしれませんね」
谷中 「基本的にね、バスに使えるルアーは全部使えるんですよ。スピナーベイトだっていいし。あとは自分でどう使い分けるか、考えるだけなんです」
鈴木 「そういえば、今回の鯰人(ナマンチュ)、スピナーベイトにもいい調子なんですよねぇ(笑)。あれで小さめのスピナーベイトを障害物の際で引いたり止めたりしてやったら、ワッと出てきてバクって食いそうですね。白とか黄色の見やすいカラーね…」


・・・つづく。


協力:(株)つり人社、鈴木隆夫(敬省略)



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