篠塚 亮
(2014 JB TOP50 No.13 スミスサポートプロ)



『JBジャパンスーパーバスクラシック2014』


 11月1〜2日にかけて山梨県河口湖にて開催されました私にとって2014年最後のプロトーナメントであるJBスーパーバスクラシックに出場してきましたので、今回はその内容を報告します。


 今年のクラシックの舞台は最近めっきり訪れる機会の減った河口湖。ワームの使用禁止というルールや放流バスの存在、ネイティブと呼ばれる巨大な個体も生息するといった非常に独特なクセの強いフィールドであるため、人によって得手不得手がはっきりと出る湖だと言える。

 近年はマスターズシリーズに登録していなかったこともあり河口湖での釣りは2年ぶり。その前も1年に1度程度しか釣りをすることはなく、正直河口湖に対しては苦手意識しか持っていなかった。


 今回は大会直前に放流があり、またリミットも7本に設定されたことから数の狙える放流バスを釣っていくことが上位入賞には不可欠な状況だった。

 メインに考えた釣り方は2種類で、ひとつはシャローのアシをラバージグやショートリーダーのポークダウンショットを狙う釣り方。2週前に河口湖で開催されたバスプロ選手権(結果は25位)でも2日間アシを狙い続けており、台風後の増水しているこの時の状況では最も自信を持てる釣り方だった。そしてバスプロ選手権中には1キロを超えるネイティブもアシの中からキャッチしており、放流バスだけでなくキッカーフィッシュの可能性もあると思っていた。

 もうひとつはウィードの中にいる放流バスを目視して釣る方法。放流バス狙いとしてはスタンダードなスタイルで誰しもがトライする釣り方。私はあまり自信のない釣り方だが、一応バスが見えたら投げてみるという感じでサブ的に考えていた。


 初日のスタートは最後から3番目。放流ポイントを目指すも良い場所は既に船団が形成されていた。

 少し外れた場所でとりあえず見えるバスを探してみる。が、全く見つからない。時々見えても逃げられてしまったりと、かなりダメモード。ならばとアシを撃てどもノーバイト。周りの選手が次々とキーパーをキャッチする中2時間ほど何も起こらず過ぎてしまった。

 半ば諦め気味になりつつも、もう一度アシを流してみることに。奥行きのあるアシにウェッピングしてみると待望のバイト。やたら重いのでアシに巻かれていると思って強引に引き寄せるとアシの中から出てきたのはデカいネイティブバス。無事にネットインした推定1800gの綺麗なバスには久しぶりに興奮して手が震えてしまった。

 この1本でコツを掴めたのか、その後は1時間に1本ペースでキーパーをキャッチしていき何とか5本をウェイイン。思っていたよりもアシの奥に魚が入っていたようだった。

 初日は周りのウェイトが伸びず3700gで驚きの2位。2年連続優勝も狙える位置で初日を終えた。


 2日目も初日に良かったアシに直行。何度も折り返してアプローチしてみるが全く反応を得られず、ウィードのサイトを試みるもやはり魚は見えずセンスの無さを痛感して逆にアシの釣りを押し通すことを心に決める。

 残り時間2時間ほどになったところでアシの奥でキーパーがフックアップ。アシに絡んで空中にぶら下がった状態だったがネットを伸ばしてなんとかキャッチすることができた。そして終了30分前に同じアシで2本目のキーパーギリギリサイズをキャッチ。

この日はこの2本で終わってしまったが、自分の釣りをやり切った感はあったので満足だった。  2日目のウェイトは798gで単日19位だった。


 総合結果は8位。残念ながら表彰台には上がることができなかったが、初日のネイティブと出会えたことが非常に思い出深い試合となった。順位よりも大会中にあの魚に出会えたことが嬉しかった。


 今回は全ての魚をVスペック68Mのプロトでキャッチすることができた。ご存知の方も多いと思うが、霞水系などで私が最も多用するロッドでありどこのフィールドでも常にデッキに積んである愛すべきロッドだ。テストには時間を掛けてしまったが、2015年には遂に発売できそうなので皆さんお楽しみに!


《 タックルデータ 》

ロッド スミス ツアラーVスペック68Mプロト
ライン サンライン シューター9ポンド
リール ピクシー68PX

■ JB ジャパンスーパーバスクラシック2014総合成績表(JB/NBC公式サイトNBCNEWS)



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