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『12月 戸面原ダム釣行』
池島 竜一(SMITH STAFF)
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昨年の秋に貸しボートでのバス釣りが解禁となった戸面原ダム。それからおおよそ1年少々が経過した。
解禁から冬季にかけてはカフェオレ色の泥濁りに見舞われてしまい、戸面原ダムの本来のポテンシャル解明は2018年春以降へと持ち越された。普通であればディープメインになるはずの冬場でさえも
強過ぎる濁りの影響でほとんどシャローの釣りしか成立しないという状況だった。
そして春以降、戸面原ダムのポテンシャルが一気に爆発。多い人だと1日に40〜50尾という爆釣状態に突入した。こうなると上限25艇しか受け付けていないバス用の貸しボートはアッという間に埋まってしまう大盛況ぶりとなった。私も何度か週末に予約を入れようと
試みたが、いずれも既に一杯とのことで何度も断念する羽目になったほどだ。
結局、再び戸面原ダムに足が向かい始めたのは11月を過ぎてからの事だった。
この時期になるとさすがにボートも空いており、自分のスケジュールを優先して釣行予定を立てても問題なくボートを借りることが出来るようになった。
昨冬と大きく異なるのは水の色。クリアーというほどではないが、今シーズンはおおよそ通常の水色に落ち着いている。当然、バスも水温低下に伴いディープに落ちる個体が多い事だろう。昨冬とは大きく異なる展開になる事は想像に難くない。
この冬は一体どのような釣りが楽しめるのだろうと期待ばかりが膨らんでいった。
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明け方は濃霧に包まれていた湖面が見渡せるようになるにつれ、水の色を見て一目で例年とは違う展開になることを確信。とはいえ水温もまだ17度あり、シャロー攻略も念頭に置いてスタート。
まずは浮草系カバーをパワーフィネスで攻略して37cmをキャッチ。その後もシャローカバーのパワーフィネス攻略でノーバイトではなかったが、この時期としてはかなりバイトが遠い印象を持ったため他の釣り方にスイッチした。
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水深10mに沈んでいる倒木をAR-Wピンテールのダウンショットで直撃するといきなり1投目から結果が出た。さらに同スポットから1本追加。条件のよいディープのピンスポットにバスが溜まっていたようだ。
ディープに可能性を見出したこともあってその後は魚探掛けに時間を費やす。他の湖のようにディープフラットにはほとんど魚が映らないことから、ベイトフィッシュにリンクする魚を追うのではなくディープに沈んでいる倒木やオダなどがキーになるのだろうと感じた。
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夕方はキャンプ場下の川筋に入りオーバーハングの下にモッサを撃ち込んでいった。すると11月だというのに小バスが物凄い勢いでモッサ目掛けてすっ飛んでくる。
但し、あまりにも魚のサイズが小さすぎるものばかりでフッキングには至らずじまい。このままモッサを投げ続ければ良型も混ざるのではないかと思ったが期待外れに終わった。
シャローにもディープにも魚がいる。この日の状況は絞り切れない気がしたが、昨冬と違ってディープが生きている事が確認できたのは何より大きい。今後はディープ主体の釣りに移行すると見て間違いないところだろう。
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水温は14度台。まだプレッシャーの掛かっていないうちに探りを入れておきたいと思い、朝はシャローのカバー撃ちからスタート。
実績の高い場所を選択してスモラバ+BFシュリンプを撃っているにも関わらず、ショートバイトが1度あったのみ。
しかしこの結果により潔くシャローを捨て、以後はディープのライトリグに集中する決心が付いた。
ところが、11月の釣行で結果が出ていた水深10mに沈んでいる倒木をダウンショットで攻めるもののヒットが得られない。
シャローもディープもノーヒットという事で次の一手に迷ったが、ここのところ良く釣果を耳にする中島ワンドにボートを進めた。
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ただ、自分自身はなぜこんな低水温期に中島ワンドで釣果が出るのか理解できない。地形も比較的平坦で、水深が特別深いわけでもない。
何か新しいヒントが掴めれば・・・との思いで釣り始めるが、自分がこの時期に期待する要素というものがまるで見当たらなかった。
当然まるで釣れる気などしなかったのだが、不意に水深2m程度の場所で1本キャッチ。どうしてこんな場所で釣れたんだろうと周囲を魚探で探ってみるが、竹杭がポツポツと点在しているのみで地形自体は極めて平坦な場所だった。
たまたま釣れた魚なのだろうと感じたが、それまであまりマークしていなかった水深(2〜3m)も少し意識してみなければと思った。
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自分が担当している写真撮影の仕事の為に一旦釣りを中断して上陸し、仕事を終えて午後から再び湖上に出た。
本湖に存在する石田島、前島周辺をじっくり魚探を掛けながらダウンショットで探っていくが結果はノーバイト。
亀山ダムであれば島周りや岬の延長といったディープはよく釣れるイメージがあるが、ここ戸面原ダムでは水通しの良いディープエリアは良いと感じられない。
戸面原ダムにはワカサギがいないためベイトフィッシュの群れにリンクしてバスが動くというよりも、単純に越冬場所となりやすい場所の方がベターではないかと感じられた。
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そこで試したのはワンド奥に倒木が沈んでいるエリア。案の定、スパイニーアックスのワッキーリグで探っていくと飽きない程度にバイトが出た。
さほど水通しの良くないエリアに沈んでいる倒木。これが冬季の戸面原ダムでの1つのキーであるのは間違いないところなのだろう。それであれば、如何にその条件に合ったスポットを複数持っているか、精度よく攻められるかによって結果は変わって来るに違いない。
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朝の気温は-3度で、ボート上は霜で真っ白。良く冷え込んだ朝だったが水温はまだ10度台だった。
今回から新たに入手した魚探(GARMIN STRIKER PLUS 9sv)を持ち込んだ。この日はとにかく新しい魚探の操作を覚えること、そしてこれからの時期に良いと思えるスポットを探して魚探でマーキングしていくという作業を徹底的に実践した。
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とはいえ気になる場所では釣りも少々。この日は朝の一投目からヒットさせるもバラシ。以後もどういうわけか立て続けのスッポ抜けやバラシに泣く一日となった。
そして湖の半分以上をしっかりと魚探掛けし、クイックドロー機能で湖の等深線マップを作成すると共に30箇所ほどのスポットをマーキングすることが出来た。
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その内、ここは特にいいだろうと思えるスポットの何箇所かにダウンショットリグを入れてみる。しかしどういうわけか全くバイトが出ない。
自分の仮説は間違っているのか?だとしたらこの日のマーキングポイントはほとんど無意味なものとなってしまう。
期待半分、不安半分を次回の釣行に持ち越すこととなった。
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前週に魚探へマーキングしたスポットを実釣する日が来た。朝イチに入った場所は水深4〜5mに沈んでいるブッシュのインサイド側(敷地の境界線上に植えてあった庭木が沈んでいる)。
狙い通りにバスが溜まっており、朝の8時台までに3尾を連続キャッチ。さらにそのスポットからほど近い、水深5m弱に沈んでいるオダからも1尾を追加した。
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場所を休ませる意味もあって他のエリアへ移動。戸面原ダムではメジャーディープの馬の背エリアでも1尾追加。
その後は4尾目をキャッチしたオダに戻りAR-Wピンテールのダウンショットを入れ、1投目で38cmをキャッチした。
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続いてピンスポットではなく、倒木や立ち木が点在するエリアを攻めてみる。効率を考え、スパイニーアックスのワッキーリグを微速でドラッギング。
魚探のサイドビューの画面を見ながら、ボートの左右どちらかに倒木が映ればボートのコースを修正してワームが倒木の上を通過するよう意識して流す。
数回バイトを得て1尾をキャッチしたが、期待したほどのペースではなかった。水温が10度を下回ったということもあり、横方向の動きにはあまり反応が良くないのだろうか。
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しかし、別のエリアで同じ釣法を試したところバイト連発。スッポ抜けに悩まされたが1尾キャッチ。
バスの密度が濃いようで数m流すたびにバイトが出る。これならばまだまだいけると思ったが、時は既にボート終了時刻(冬季は16時迄)の10分前。後ろ髪を引かれる思いでポイントを後にし、この日の釣りを終了。
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一週間前に魚探にマーキングしたスポットの全てが機能したわけではなかったが、おおよそ自分自身の読みが当たる結果となり、確かな満足感が得られた釣行となった。
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昨冬のパワーフィネス&テキサスリグの釣りも楽しかったが、今冬からはまた新しい展開を見せ始めた戸面原ダム。情報戦となりがちな現代のバス釣りにおいて、まだバス釣り場として開拓し切れていないこの湖を自力で攻略していくことに大きな魅力を感じている。
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