『5/19 水郷各所釣行』


  池島 竜一(SMITH STAFF)



5月3日

久し振りの愛艇での釣行。昨年、長期間ボートを置いていた間にボート内に猫が侵入し船内を酷く汚されてしまったことがあった。
ボートカバーは掛けているがどうしてもエンジンマウント周辺の隙間から猫が出入り出来てしまうため、100円ショップで猫除けマットを購入して敷いて対策しておいた。その効果があったのか、冬季に猫の侵入もなかったようでまずは一安心。

今期からはバスボートのフロントデッキにもGARMINの魚探を設置することにしたのだがちょっとした手違いにより振動子やマウントの設置が出来ておらず、この日はフロントに魚探のない状態で釣りをすることになった。


当日の朝は猛烈な濃霧。とてもではないが視界不良でボートで走行できる状態ではない。止む無くマリーナ周辺の垂直護岸から釣り始める。
当初のプランになかった釣りになってしまったが、ノーシンカーで早々に30cmクラス中盤をキャッチすることに成功。 下手をするとノーフィッシュでもおかしくはないこの水系だけに早々にノーフィッシュの呪縛から解放された安心感は大きかった。



ようやく霧が晴れてきたところで当初のプラン通りに、常陸利根川のハードボトムをシャッドとクランクベイトで攻めていく。

この時期、常陸利根川の護岸沿いには部分的にシラウオが溜まる場所がある。 岸沿いにはシラウオを捕食するために鯉の群れがウロウロしているので比較的発見しやすいはずだ。また陸上にはシラサギが立ち並んでいたりもする。

シャローが鯉の群れに占拠されているためかバスは一段下のレンジで待機しているようだ。自分は1.5〜2m程度潜行するルアーを好んで使っている。

常陸利根川のハードボトムではシラウオはいたものの水の色が良くない。シャッドでニゴイをヒットさせるにとどまった。 続いて北利根川で良い場所がないかとチェック。するとこちらは水の色は良好だったがシラウオが不在だったためかノーヒットだった。

しかしその後、シラウオが溜まっているエリアを発見。岸沿いには大量の鯉の群れが泳ぎ回っていた。 シャッドで2mレンジを探っていたところ船べりでビニール袋を掛けたかのように重くなった。そのまま抵抗なくスーッと水面まで上がってきたのだがその姿は紛れもなくバス。水面に上がったところで軽く首振りをされバレてしまった。 フックの刺さりが甘かったのだろう。まるで冬の魚のような喰い方が気になった。


やがて陽が上がり、風もほとんどなかったことから巻き物系の釣りでは厳しいと判断、撃ち物系の釣りにシフトする。

過去の同時期に良い思いをした消波ブロックをテナガホッグのリーダーレスダウンショットで攻めることにした。 しかしボートの人も岸釣りの人もひっきりなしに入れ代わり立ち代わりで入って来る人気場所でもあり、既に攻め尽くされた後であることは疑いようがなかった。
目視できる消波ブロックは既に撃たれていると思い、沖側にこぼれている隠れ消波ブロックを丹念に探ってみる。これが功を奏し、30cm台後半のバスを2尾キャッチすることに成功した。



その後は北利根川に入るも不発。丹念に探れば結果が出たのかもしれないが、GW期間中という事もあってジェットスキーや水上バイクを楽しむ人たちも多く、あまりの喧騒振りに早々に見切ってしまった。

この頃から東風が徐々に強まってきたこと、そして先程消波ブロックで2尾をキャッチできていたことから風裏となる鰐川の消波ブロック帯へ移動。 イモ60のノーシンカーとテナガホッグのリーダーレスダウンショットで攻めていくが、こちらではノーバイトで終了。


常陸利根川に戻り、再度シラウオの集結エリアを探してみると護岸際に大量の鯉が射してきている場所を発見。

投げ始めたシャッドにまずヒットしてきたのは大型のキャットフィッシュ。
バスも居るはずと信じて投げ続けると30cmクラスではあったが1尾キャッチできた。


これといったパターンは見出せず、かなり苦しみながら絞り出した釣果ではあったが、マリーナに戻ると他の人はあまり釣れていなかったとの事。 全体的に見ても厳しいコンディションではあったようだ。


5月19日

5月の霞ヶ浦水系はバスの保護期間としてトーナメントが自粛されている。 週末釣行でも大会参加者とのバッティングを気にせず釣りが楽しめるので個人的にはとてもありがたい。 気候的にも暑過ぎず寒過ぎずで快適な釣りが楽しめる季節だ。

但し魚はポスト〜アフターの状態が多く、釣りやすい時期とは言い難い。しかもこの日は想像以上に水位が低かった。 ここから水位がさらに下がるとボートのランチングにも支障が出てきそうだ。


水位の低さゆえ水深のある一部を除いては岸沿いは厳しそうだ。 魚のポジションも少し沖側に移っているのではと考え、常陸利根川、外浪逆浦、北利根川の水深1.5〜2mのハードボトムエリアをクランクとシャッド、さらにスローダウンさせてフットボールジグで攻めてみるが全くヒットがない。

まだスポーニングから回復し切れていないのかもしれないと思い、ヘラ台跡や杭などの縦ストラクチャーをノーシンカーで撃ってみるがこれもノーバイト。 前回良かった消波ブロック帯をテナガホッグのリーダーレスダウンショットで攻めてみるもキャットフィッシュが釣れたのみだった。


この日は南東の風が強まる予報が出ていた。それを念頭に置いていたのであまり遠出をしないようにもしていた。そして予報通りに東風が強まってきた。 特に常陸利根川と外浪逆浦の合流付近は波高の高い白波が立ち始める。

自分の愛艇は多少の波でも突っ切っていけるのだが、私自身がラフウォーターのドライブを好まないため早々に常陸利根川まで戻ってきた。

常陸利根川の中も東風が吹き抜けており白波が立っている。時間は11時を回っており、このまま早上がりしてしまおうかとも考えた。

一応常陸利根川の下流方面へ走り、釣りが出来る場所がないかと探してみたところ中流〜下流域では風向きが東寄りではなく南寄りとなっていた。 それであればボートを南岸に寄せれば何とか釣りは出来る。
同じように考える人も多かったようで、南岸のポイントは多数のバスボートが往来を繰り返している状況だった。

まずはハードボトムエリアをシャッドで巻き1尾目。小型ではあったがノーフィッシュを免れたという安心感は大きい。その後、巻きの釣りではノーヒット。


釣り方を大きく変えて、フィルターユニットのアウトサイドをアームレステナガホッグのノーシンカーワッキーで攻めてみる。 するとほどなくバイトが来た。ファイト中にロープに巻かれて苦戦したものの47cmのグッドサイズをキャッチ成功。


その後もフィルターユニットを同様に攻めていき、2ヒット1キャッチで36cmをキャッチ。また、フィルターユニット帯に位置する水門の中にモデルA(04A)を投げ込み、37cmもキャッチできた。



強風下での苦肉のエリア選択ではあったものの、たまたま魚の多いエリアにタイミング良く入れたようだ。 一時はノーフィッシュも覚悟したものの後半にリカバリー出来たのは幸いだった。


自分が現在の霞ヶ浦水系で一番注目しているバスのサイズは50cmオーバーのビッグサイズ!と言いたいところだが、そうではなく25cm前後のもの。2017年から産卵期のバスを保護する目的でスタートした5月のトーナメント自粛によってバスの個体数減少に歯止めが掛かることに期待をしているのだが、この5月で丁度2年が経過したことになる。おおよそだが2年魚で25cm程度と認識しており、初年度に生まれたバスがそろそろルアーで釣れる可能性のあるサイズになりつつあるのだ。
もしそのサイズが以前よりも釣れるようになったということであれば5月のトーナメント自粛は大きな意味を持つものと確信できるし、霞ヶ浦水系の将来に明るい兆しが見え始めたとも言えるだろう。

今年の霞ヶ浦水系における25cmのバスというのは注目に値する魚だと考えている。ノンキーパーサイズだからと軽視せず、注目して釣りをしてみて欲しい。


【使用タックル】

 ROD  REEL  LINE  LURE
ツアラーV-SPEC
TVS-63L
ABU
PRIMIER706
FCスナイパーBMS5lb. テナガホッグ(ノーシンカーワッキーリグ)(ガード付マスバリ#3)
ツアラーV-SPEC
TVS-65ML/HG
REVO NEOS
2500S
FCスナイパー4lb. シャッド各種
ツアラーV-SPEC
TVC-68M
REVO
LTX-L
FCスナイパーBMS12lb. テナガホッグ(リーダーレスダウンショット)(タングステンシンカー3.5g,GYオフセットフック#1)
ツアラーV-SPEC
TVC-65M/HG
REVO
ELITE
マシンガンキャスト12lb. モデルA(04A)



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