猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 2012年初釣り 》


 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 今回、久し振りの投稿ですが、それもこれも昨秋から続く絶不調のためです。秋になり、夏枯れの時期を迎え、気温、水温ともに高い状態が続きました。またそれと併せて毎年のことではありますが、サメの活性が猛烈に高く、たまに魚が居ても、なかなか口を使ってくれない状況もありました。

 70〜80kgほどもあるメジロザメ類が磯際をウヨウヨしているので、ダツもなかなか喰わない状況でした。それでも何とか釣行を重ねポツリポツリですが、写真を取れるような魚を一月に1匹程度ですが、釣り進みました。

9月に釣れたネイリ


10月に釣れたハガツオ

11月に釣れた50強のヒレカン

 このほかは50cmもないヤズやダツばかりでした。ただ12月になってヒラシーズンに突入し、数回の釣行の末、ようやく納得サイズをゲットすることができ、何とか釣り収めが出来ました。このヒラは、ハルカ125Sでゲットしましたが、今のところこのハルカシリーズ125F とSをメインに使って、ちょっと深いところをサラナ、サラシが深いときはベイブルHSを使えば、だいたいの場面に対応できてます。ハルカ125FとSの使い分けは、風や波の強弱にもよりますが、波が強い時でも風が強い時でもFのフワッとした漂い方に食いが良い時はFを使いますし、Fを使いたいようなサラシの日でも若干吸い込みが浅い時にはSを使います。

 まあ、若干標準装備のフックはヒラ用には小さい気がするので、どういうフックセレクトにするかはなかなか難しいかもしれません。要はなるべく大きくて、軸が太いもしくは、伸びにくいフックを使う。それとリア、フロント、テールのどれか1、2本のフックサイズをサイズアップさせるのもいいかもしれません。


 そして年が明け、初釣行はちょっと冒険で沖磯へ渡礁してまいりました。今回はその様子をレポートしたいと思います。


 今回は珍しく、高知県西部の沖磯ヘ渡礁。自分は自分の足で歩いて釣りたい地磯派なのですが、たまには沖磯もいいものですね。いずれは沖磯がメインになるかもしれません(笑)。


 7:00にとある沖磯に渡礁。磯は円形で北側がナダレのようになっていて、南側は切り立った感じ。海中も同じ感じかなと思い、フックを付けずに地形を探った所、南側は平たん、そして意外と北側の方が地形が複雑で足元も20mのドン深。潮は磯の東側を北から南へかなり強く流れていて、北側の底物ポイントにぶち当たっていました。「ああ、なるほど。だから北側が底物ポイントなのか。」と思いました。

 早速、北側でミノー、トップを引いてみましたが反応無し。潮裏の南側もひょっとするとと投げてみるも反応無し。日が差し込みだし、海中が見やすくなると北側の磯際にキビナゴの群れが見え始めたと同行者から聞いたので、北側でジグをしゃくることに。するとすぐにヤズがヒット!後ろに20匹ほど友達を連れている。魚は居るなと確信。その後ヤズアタックが何回かありましたが、ワザと掛けないようにしてまわりにいるかもしれない、デカバンがこの活性で食って来ないかと期待しましたが、他は反応無し。魚を見失ったら、周囲に投げ分けて、反応のあるラインを探ります。


 磯ではその日その日で同じ磯でも、潮の当たり具合で魚の食う場所が変わってきます。もちろんそれは水中の駆け上がりや棚、沈み根などは固定されたポイントなので、そのあたりを探るというのも効率のよい攻め方ですが、ジグの場合は水面から海底、足元から沖までを立体的に魚の回遊するタナやその距離を探ることも一つの攻め方です。

 立体的に探ることで、いろんなことを想像できます。釣りでは魚が釣れたという結果が経験となっていくので、その時の実際の水中を見たわけでは無いのであくまで想像ですが(一番いいのは実際に水中を観察することですが・・・)、釣行回数を繰り返すことによって、釣れても釣れなくても、だんだんどこに“釣れる魚”が回ってくる可能性があって、それが“いつ釣れる”かが何となく分かってきます。これは毎日沖に行って、魚と向き合っている漁師さんも口々に言う事です−「毎日沖に行かんと分からん。」−もちろん毎日釣りに行くことはできませんが、釣りに行ったその一日をどういう情報を得る場にするかということを楽しむ事で、魚が釣れなくても無駄にはなりません。


 投げ分けていると、魚のチェイスやアタリが連続するラインを発見。ここはもしかすると、プレデターが効率よく餌を追い詰めて捕食する何かがあるのかもしれません。それは時間とともに消滅するものかもしれませんし、ルーティーンな場所かもしれませんが、とりあえずそこを集中して攻めてみます。

 水深にも若干の変化があるため、少しマウンドになっているのかも。ロングジャーク、ショートジャーク、ジャカジャカとアクションを変えながら、最後は得意のちょんちょんダダ引き。底を取って、2回シャクってダダ引くと中層あたりで「ドスン!」とアタリ!一気に足元まで突っ込んできました!こいつはネイリか!?ナダレ状の足場で波がさらっているので、水際まで出られる足場に移動しているうちに、ラインが磯に当たってしまいました。軽く掛かっているだけなので、波の上下にあわせてラインをはがすと、その部分が半分くらいまで削れているのが見えたので、その部分を急いで回収!

 次の突っ込みが来る前になるべく底を切りたいと巻き上げていくと、重量はあるもののすんなり上がってきます。姿が見えると、なんか赤い!!このサイズで赤いのは・・・ハタか!?水面に姿を現したのは、やはりハタの仲間のスジアラ!!だいぶ長く磯ジグしてますが、恥ずかしながら初めて釣った魚だったのでとても嬉しいプレミアムフィッシュとなりました。

 その後、同じラインで50cmクラスのアオチビキをゲット!やっぱり、この日はそのラインが自分の探れるエリアでは当たりだったのかなと、思わせてもらえる釣果を残して終わることができました。


スジアラ

アオチビキ


 さてさて、今年の高知県西部の磯は、2、3月、そして春に向けて、どんな海になってどんな魚を見せてくれるかこれから楽しみですね。



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