猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 サツキとスズキ2016 》


 もう6月ですね。水無月です。前回は4月頭までの様子をご報告しましたが、その後起こった、あの熊本大地震・・・4月下旬までなかなか釣りに行く気になれませんでした。
 実は私、実家が熊本でして、あの地震で私の故郷は大きく様変わりしてしまいました。今回の熊本地震では、私も元熊本人として、自分ができることをして、今後の復興に少しでも力になれればいいなと思っておるところです。

 高知県も近い将来必ず起こるであろう南海トラフ地震が控えていますから、ほんと、日々を楽しみつつも、生き残るために備えを万全にしておかないといけない、と、毎日思っているところです。


 話は戻りまして、4月の終わり。ゴールデンウィークを前にして、再び休日の朝練を開始しました。4月上旬のころは、川面のあちこちで子ボラを追いかけたボイルが起こっていたのですが、半月近くたって一転、全くボイルは起こりません。魚居るんかいな?

 とりあえず、今年の自分の中での実績ポイントである平瀬を上流からクロス、ダウンクロスで刻みながら下っていきます。毎回このあたりから当たり出すよね〜、という場所に差し掛かるとすぐ、ガツン!というアタリ!!しかし・・・乗らず。


 アタリがあった辺りへ流し込めるよう、すぐに打ち込み直し、トゥイッチしながら流し込みます。タン、タン、タン、タターン、タン、タン、タン、タターン、と規則正しいリズムで、トゥイッチすると、今度はひったくるようなアタリ!!今度はノッた!

 ジャークにしろ、トゥイッチにしろ、規則性は大事ですね。ローランドマーチンの言うとおりです。

 結構ドラグが出る!これはデカイか?!と思ったら、スレ。ランディング前に暴れまわっているうちに、口に掛かりなおし、すんなりランディング。29pぐらいのサツキ型。


 今年のサツキ型はやけに小さい。サツキというのか、モドリというのか、本流アマゴというのか、よく分からんなってきます。本流アマゴは何となーく、背中の褐色具合が濃く、うっすらパーマークも見えるので何とか判別できそうですが、海に下ったサツキなのか、川に残ったモドリなのかは、なかなか判別つきません。

 ここで決めます。僕のレポートの中では35p以下の銀化はモドリ、35cm以上をサツキということにしましょう(笑)。つーことで、今季まだ僕はサツキを一匹も釣ってません。モドリばかりです(笑)。ま、いいです!!


 1匹目が釣れたその場からさらに流します。クロスからの規則正しいトゥイッチを繰り返していると、今度は自分の真下に流れきった辺りにある、かけ上がりに差し掛かったところで、ゴン!と重いバイト!

 グリグリグリッ!と特有のローリングによる振動が小気味よく伝わってきます。ローリングが終わり、一気に手前に寄ってきたかと思うと、そのまま上流に疾走!このスピード感がたまらんです。ランディングできたのは、32pぐらいのモドリ!です!


 フロントにがっちり食ってました。こいつは美しい〜・・・あ〜心が癒されます。この日はこれで時間切れ。


 ゴールデンウィーク中盤までは所要があり、釣りに行けませんでしたが、後半の週末に朝練出撃!ああ・・・いつかいろんなポイント回って一日中釣りきってみたいなぁ・・・いや、毎週朝、行けるだけで幸せです。


 そんな邪な思いを持っていると、バチが当たるもんです。その日の朝一、お得意の平瀬で掛かったのは明らかに今季一番のサイズ。ランディング時に見えた魚体は、35pは軽く超えてました。が・・・ネットイン寸前の猛暴れでフックアウト・・・やっちまった〜。

 この後、その日にもう1バラシ。次の日に1バラシ。翌週末も2バラシ。しかも一つは、合わせ切れ・・・最悪です。姿を見ていないので、このバラシの全てがサツキだったかどうかはわかりませんが、その中にはもっとデカいサツキが混じっていたかもしれないのに・・・またDDパニッシュ65SPのGMアユを失ってしまいました。


 そこからというもの、今度こそ遡上が終わってしまったのか、サツキからのアタリはなく、 釣れるのはイダとニゴイばかり。スズキも釣れんのかー!と・・・、いや、イダやニゴイも釣れてくれるだけ有難い。ほんと心が助かります。



 それもそのはず。土佐湾の極沿岸域はゴールデンウィーク前には水温20℃台に突入しており、海では20℃以下でないと斃死してしまうといわれるサツキマスは、ゴールデンウィークには、もうそのほとんどが川に入ってしまっている状態だったと想像できます。川にあがってからは、下流域で10〜14日ほど淡水に馴致したら、一気に川を上り始めるといわれています。ゴールデンウィーク後の翌週末にバラシたのが、最後の一群れだったか・・・。


 もうサツキシーズンは終わりか〜いや、もしかすると少しは下流域に居残りサツキがいるかもしれない、と淡い期待を抱いて、5月中旬以降も朝練を継続していると、とある週末の朝、スズキの大ボイルに遭遇!

 しかし、そのボイルは釣り座の岩場より60m以上下流で起こっていました。岩場は絶壁で下ることは不可能なので、ルアーを流し込んで狙います。ボッコボコ水面で跳ねているので、ほんとはCB70PENを使いたかったんですが、この日は風が下流から上流に吹いており、なかなかうまくその距離まで流し込めませんでした。


 なのでここはリップ付きの登場。チェリブラ70Fを流し込みます。飛ばせるだけ飛ばします。しかも流芯の少し向こう側へ。そしてブルブルとルアーの動きを感じるぐらいに糸を張りながら流し込みます。こうすることで、長い距離でも余計な糸のたるみを出さず、狙った筋へ流し込めます。なんか磯でフカセの本流釣りをやっているような感じです。

 だいたいのところでリーリングを始めます。初めはゆっくりストレートリトリーブ。反応するか・・・せんな〜。2流し目、同じラインに流して、今度はトゥイッチを入れます。するとすぐに反応!コン、と小さなアタリ、ノラず!すぐに連続トゥイッチすると、今度はガツン!と持っていきました!いきなり鰓洗い!場所も先ほどボイルが起こっていたところ辺り。ドンピシャです。


 40p位のセイゴサイズ。小さいけど、今季初川スズキです。さあさあドンドン行きましょう。3流し目、カラーを変えて流し込んでいると、バリバリバリッっと糸がスプールからはじき出されました!ほんと磯の本流釣りみたい(笑)面白い!

 先ほどと同サイズのセイゴ。チョー元気良かったです。さあさあ、4流し目。今度は流れきったところからトゥイッチをかますと、またすぐさまヒット!3連チャン!


 今度のは少しサイズアップ。セイゴに変わりないですが、50pアップ。楽しすぎる。。いやあ、いよいよ来ましたね、スズキシーズン。サツキが終わってスズキに変わりました。これからが楽しみです。


● 使用タックル

ロッド 8ftトラウトロッド
リール 2500番台
ライン PE06+リーダーフロロ2号
ルアー DDパニッシュ65SPチェリーブラッドMD70



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