猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 高知県中央部のサーフゲーム 》


前回の初釣りレポ後も同じサーフに通って、祭りが過ぎた後の悪あがき程度に釣果がありましたので、高知県中央部のサーフの釣りの特徴も交えて、ご報告できればと思います。ただ、自分はサーフゲームに精通した人間ではないので、あくまで概要、という感じで読んでくだされば幸いです。


高知県中央部の河川がらみのサーフは、年によって少し期間が変わりますが12月から3月までシラスウナギ漁が解禁されるため、夜間、特に闇夜周りはほとんど釣りができません。そのため、月夜か朝夕のまずめに釣行します。河川が絡まないサーフはその限りではありません。

潮周りは大潮がらみが良いとは言いますが、河口周辺のサーフですと、潮の大小に関係なく川の流れだしが効く、引き潮時が釣りやすいかなと思います。なぜならベイトとなる小魚が流れに押されて流されたり、流れに頭を向けて泳ぐ、または流れの緩い岸際に集まってくれるので、捕食者となる魚にとっても食べやすく、また釣り人にとってはターゲットが釣りやすい状況になるからだと思います。


あと条件として絶対的なものはベイトでしょうね。どの釣りでもそうですが、ベイトさえいれば潮のタイミングや流れ、時間帯など関係無しに釣れてくれるようです。これが俗にいう「祭り」の状態です。年に数回あるかないかの大イベントですが、そのタイミングを掴んで爆釣すると、「またあの状況を楽しみたい!」とサーフの釣りにどっぷりはまってしまうことでしょう。ちなみに僕はまだ一回もこの祭り状態に遭遇したことがありません(苦笑)!
今回ベイトとなっていた20p前後のコノシロ


高知県中央部のサーフは、波打ち際から比較的水深のある場所が多く、沖はフラットでダラダラと深くなっていきます。もちろん遠浅のサーフもあるにはありますが、大半が前述したような場所です。

この地形がキーで、やはり捕食者は波打ち際のかけ上がりを壁にしてベイトを追いこむので、バイトが多発するのもこの波打ち際だと感じています。距離にすると波打ち際から10m、いや5mの範囲内でしょうか。前回も含め、今回釣れている魚すべてが波打ち際でのヒットでした。

もちろん河口の払い出しにあるかけ上がりは結構沖まで伸びていたりするので、その周辺を狙うのであれば、遠投が必要になりますが、河口周りに釣り座をキープできない時は、自分の前の波打ち際を徹底的に攻略することも一つの手だと思います。


特に朝まずめ、夕まずめは明るいので水面のベイトの動きを見ることが出来ます。波が砕ける場所の少し向こう側の水面をよく観察して、少しでもベイトが逃げ惑う動きを見せたり、何かモジリが出たり、明らかにボイルや捕食者の姿が見えた時は、ショートキャストで数を打ち、ルアーの動きとしてはスローな演出を心がけてみてください。沖ばかりに遠投していると、なかなか手前の変化に気づくことができませんので、遠投したり、少しショートキャストしたりして、なるべく自分の両サイドに広がる波打ち際を意識してみてもいいかもしれません。

そしてその波打ち際を攻略しやすいルアーとしては、やはり浮力があり、リップが大きくしっかり水噛みするフローティングプラグが挙げられます。シンキングプラグやリップの小さなプラグ、シンペンなどでは水深のない波打ち際では、波に弾かれて、浮き上がったり、泳がなかったりで、十分に時間をかけて波打ち際を泳がすことが難しいです。サラナ等のしっかり泳ぐフローティングプラグを、引き波に乗せて波打ち際をフラフラと定位させてみてください。竿を引っ手繰るようなアタリを楽しめます。


サーフで釣れる魚はほとんどが波打ち際でもバイトする魚で、今回釣れたアカメ、ブリ、マル、ヒラもすべて波打ち際から10m以内での釣果です。今回釣れたブリはちょっと痩せた90cmアップでしたが、こいつは波打ち際で背中を出しながらサラナMAXを引っ手繰っていきました。




そしてヒラスズキに関しては、特に波打ち際でのバイトが多発します。例えばサラナを巻いてきて、手前のかけ上がりにガツッっとリップが当たる辺りから、波が砕ける範囲までのヒットがほとんどです。


波打ち際を観察していても、波が引けば水がなくなるようなところにも、波とともに上がってきてべイトを捕食しています。波の砕ける辺りでもんどり打ってボイルしている場面もよく目にします。さすが、荒磯でサラシの中を泳ぎまくる遊泳力を持った魚です。今回釣れている2本は、波打ち際のかけ上がりにサラナMAXのリップが当たった瞬間のバイトでした。


もちろんいつもいつも波打ち際が釣れるとは限りません。特にこれからのシーズンターゲットとなるヒラメなんかは沖のフラットにいることも多いですので、沖を狙うことも必要です。

ただヒラメもそうですが、活性の高い魚がベイトを追いこむのはやはり地形変化のある波打ち際である場合が多いように感じます。そしてその時合いはほんの一瞬です。遠投していると、ルアーの回収中に時合いを逃してしまうこともしばしばです。普段よりもショートキャストを入れながら、なるべく波打ち際に時間を掛けられる状況も作っておくと、そのような一瞬の状況にも対応しやすくなると思います。


いつも沖ばかりにルアーを投げているのであれば、そのうち30〜50%を波打ち際にショートキャストしたり、岸と平行に近いキャストを入れてみるのも面白いかもしれませんよ?


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール 4000〜5000番台
ライン レグロン12lb
リーダー フロロ8号+12号50p(ファイティングリーダー)
ルアー サラナMAX(ゴーストマーブル)



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