猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 磯ヒラ2018 》


今シーズン初釣りで釣ったど〜!と言いたかったのですが、初釣りは近所のサーフで敢え無くボウズを食らいました。その後もサーフは厳しい状況が続き、心が折れて磯に救いを求めてきました。

1月のとある日、高知県西部に家族旅行がてら来たついでに、家族に少し時間をもらって、夕まずめの磯に繰り出しました。当日はなかなかの北西烈風拳で10m/s前後の強風が吹き荒れていました。

こんな状況は磯ヒラしかない。しかも夕方で時間無いので、いちいち山を登らなくてもポイントを2か所以上回れる磯を選択。


ヒラ釣りは当初、ショアジギの合間にちょっとやる程度でした。本格的な磯ヒラをやり始めたのはここ10年ほどですが、最初はこんなに割の合わない釣りはないな、と思っていました。だって、苦労して降りた磯で、一つのポイントでルアーを投げる回数は10投前後。魚がいなけりゃ、またきつい山道を登って、危ない崖を降りて、次のポイントに行かなくちゃならないですからね。

ルアーを水に入れてられる時間より、移動時間のほうがよっぽど長い。ショアジギだと少しでも長くジグを海中に入れておいて、回遊してくる魚と如何に接点を持たせるかが重要ですが、磯ヒラはその真逆なわけです。

でも、だんだん釣り場・釣果データが溜まってくると、この磯は、この風向・風速、または台風がどの位置だと、これくらいの波が出て釣りになる。また、風やうねりが弱くて理想的な波が出ていなくても、この磯で潮位がこれくらいだと沈んでいたシモリが顔を出して、意外とサラシ場ができて釣りになる、といったことが分かってきます。

あとは魚がいれば間違いなく反応があるので、結構な確率で魚の顔を見ることができるようになり、果ては、一番当てになる釣りだと感じることが多くなりました。今となっては僕の中において、磯の釣りで短時間勝負の時、魚の顔を見るには磯ヒラが一番です。


前置きが長くなってしまいました。1か所目のポイント。釣り座からスロープ状に落ち込む岩盤の両サイドにシモリがあり、スロープの駆け下りと左右のシモリの3方向からサラシが出る絶好のスポット。

魚がいればたいていど真ん中で出てきます。サラシが広がり少し引き波気味になるタイミングで1投目。引き波でサラシが溜まる筋にサラナ125Fレッドヘッドを泳がせますが、出ません。魚のタイミングに合ってなかったかもしれません。次のタイミングを待って2投目・・・出ません。居ないか・・・次はもっとタイトに、両側のシモリの際を攻めます。


波がさらうシモリの際をしっかりトレースするときは、サラシがきついときだとすぐにルアーが弾かれるので、逆にサラシが少しおさまりそうなタイミングでキャストします。正面左側にあるシモリ際にサラナが差し掛かった時、完全にサラシがなくなりサラナが丸見えになったところに、下から「ギラリ!」とヒラが反転しました。

ヒットの瞬間が丸見えだったので、合わせもばっちり。そんなに大きくはありませんでしたが、50pそこそこの久々の磯ヒラでした。小さいながらも良い顔つきしています。記念すべき新年初魚。サラナをガッチリです。


その後反対側のシモリでは不発。ささ、次のポイントに行きましょう!時間がないぞ!!


次は10分ほど磯を上り下りしたところのワンドの中にある岬状のポイント。波表にあるシモリとの水道と波裏のワンドに広がるサラシが狙い目です。

まずは波表のシモリ周りとシモリと釣り座の磯との水道に広がるサラシを攻めますが、反応なし。ちょっとこの波表を休めて、波裏のサラシを攻めます。とりあえず広大に広がるサラシのど真ん中に投げ込みます。ゆっくりリーリングし、磯際まで来たところで少し引き波に乗せてサラナを泳がすと、水面近くで「パシャリ!」とチビヒラがアタックしてきました。40pちょっとのかわいいヒラでしたが、なかなか美形でした。

このヒラを釣って、少し魚は上ずり気味かと思ったので、ルアーをより表層をトレースできるハルカ125Fカタクチレッドベリーに替えます。このカラーは磯ヒラに大変実績のあるカラーです。僕が好んで使うカラーは、ピンクバック、レッドヘッド、トウゴロ、カタクチレッドベリーです。また、ハルカは標準装備のフックが#6ですが、磯ヒラではセンターフックを太軸の#4に替えて、大型のヒラが食った時でも少し強引なファイトができるようにしています。センターフックのみを大型化するのは、ハルカの動きを少しでも妨げないようにするためです。

ハルカに替えての一投目。先ほどのヒラは手前で食ったので、沖を狙わず磯際に近いところをトレースできるようにキャスト。あと10mというところで、沖からの波が入り、磯際を引いていたハルカが一気に沖へ払い出してしまいました。もう一度打ち直しと、回収しかけた時、「バシャ!」とハルカの後方で水しぶき!しまった〜食い損ね。


気を取り直し、次のサラシに合わせて、同じようなコースをトレースできるように磯際へ15mほどキャスト。サラシが来るタイミングで巻きはじめ、サラシに払い出されてハルカが沖へ流されたところで、今度は少しドリフトさせていると「バシャ!・・ゴン!」とロッドが引っ手繰られました。

狙った通りの磯際でのヒットではありませんでしたが、前の反応をもう一度トレースしてからヒットに持ち込めたので大変満足。こいつは今日イチの65p!引っ手繰っていったためか、頭と背中にフックが掛かっておりバイブレーション状態だったので、よく引きました。



ここで夕暮れが迫ってきたのでタイムアップ。波表の休ませたポイントが打てないままだったので、少し後ろ髪引かれますが、帰り道が20分はかかるので、今日はここまで。今日釣れた魚を見るとだいぶ小さめが目立ったので、もしかするとこの時点で多くの大型個体が産卵期に入っていたかもしれませんね。このレポがアップされる2月下旬ごろには、またアフタースポーンの大型ヒラが磯に戻ってきているかもしれません。

3月にはヒラシーズンが本格化しますので、今年は数回ヒラに挑戦できればと思っています。


● 使用タックル

ロッド ロッキーショア11ft
リール ツインパワー5000PG
ライン ナイロン12lb+リーダーフロロ8号
ルアー サラナ125Fレッドヘッドハルカ125Fカタクチレッドベリー



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