猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 2018サーフブリ(2) 》


ずいぶん前回のレポから間が空いてしまいましたが、今年の冬シーズンの肥やしにしていただければと思います。


3月中旬、前回のブリ釣果からブリの気配が毎日感じられる状態になり、せっかくなのでこの機会にブローショット・ロングキャリー100とブローショットボロン・サーフェッサー98のファイト感の違いを確かめてみようと、試んでみました。

最初にあれだけボカスカとヒットしたんで、次もあっさり釣れるだろう、と意気込んで臨んだのですが、結果は4戦4敗(ヒラ2バラシ含む)と散々なもの。日々変わるヒットポイントとベイトの移りかわり、川の増水から平水、波っ気のある状況からべた凪へ、と目まぐるしく変わる状況に惑わされ、なかなかヒットを得られません。

その間、誰かが一本、サーフのどこかでブリを掛ける状況が続いており、ベイトも徐々に波打ち際にいる3〜4センチのボラ子にフィクスされてきたようでした。


僕が行けない間の情報では、ブリが隊列をなして波打ち際でボイルしながらボラ子を追いかけ回しているとのこと。前回の釣果からすでに10日経ったある日、満を持して第5戦へ臨みます。

この日は昼過ぎからの釣り。潮時は満ち込みの3分時。少々波っ気のある状態で、波打ち際は結構いい波が打ち上げてきます。前情報から、ポイントは河口から少し離れた流れのないのところ。あんまり流れが速いと遊泳力のないボラ子が溜まらないようです。

ルアーはとりあえずサラナ110Fのイワシレッドベリー。竿はもちろん名竿サーフェッサー98、僕の相棒です。


ポイントに着くと、しばし観察。するとすぐにボイル発生!波打ち際の波間を高速で移動しながらボイルし、ボラ子を漁っています。最初はこのボイルのパターンを掴めずに、右に左にとボイルを追いかけながら、ブリの群れの先頭めがけてサラナを投げてましたが、到底追いつけるものではないスピードで移動しています。

汗だくになりながら、何とかボイルの起点とその進行方向にパターンが見えたので、今度は狙い撃つことに。サーフの左右どちらから来てもボイルが止まない立ち位置に陣取り、待ちます。さっきのボイルは左に行ったから、今度は左から右へやってくるはず。

すると予想通り、自分の立ち位置から40mほど左の波打ち際からボイルがこっちに向かってきます!キャスト体制を整え、ボイルしては沈み、ボイルしては沈みを繰り返すブリの群れとの間合いを計りながら、バック走しつつキャスト!ドンピシャでブリの群れの先頭へ!しかし・・・ガン無視。

これを数回繰り返したところで、水面のルアーならどうか?とちょっと小粒のスティッキークラッチヒッターに交換。水面ならルアーのサイズ感を紛らわせるのでは?と考えたのです。

それがドンピシャ。次のチャンスで、群れの先頭に打ち込み、ワンアクション加えると「ズバーン!!」とバイト!アワセを数発食らわせ、サーフェッサーのバットをブチ曲げます!さあ走るか!?と思ったら波打ち際でうねうねしてます。見えてる姿からはそんなに小さくもないのですが、走らないならあげちゃうよ?

もちろんバットはブチ曲げたままなのですが、アワセた位置から動きません。これは・・・チャンスだね、と思い一気にランディングに移ります。叩きつける波に合わせて浜にずり上げ、尾を掴もうと近づいたら、スポッとルアーが外れ、引き波と一緒にゴロゴロと海へ・・・ガーン。詰めが甘かったです。もうちょいずり上げていたらよかった。

しかし、全然引かないブリだったな、と。

次のチャンスを期待しましょう。幸いなことに波打ち際のボイルはまだ続いています。


次も全く同じようなパターンで、スティッキークラッチヒッターでバイト!よし!今度こそ、と一気にバットを絞ると、今度も波打ち際でウネウネしています。一気に勝負を掛けて、浜にずり上げようと、波待ちしていると、またしてもポロリ!!なぁにー!!なんでだよ?!と、ルアーを見ると、スプリットリングがブチ伸びています。

40lbリングなんですけどね。なんで12lbラインで40lbのリングが伸びるんだ?とも思いますが、前のファイトで負荷がかかっていたんでしょうか、それとも魚がウネウネグリグリと波打ち際でもまれたせいで、横方向の変な力が掛かって伸びてしまったのでしょうか・・・チャンスをものにできない自分が歯がゆいです。


ここは気分一新。ルアーを再びサラナ110Fイワシレッドベリーに戻します。パターンは一緒で、波打ち際を高速で回遊してくるブリナブラの先頭を、バック走しながら打っていくというもの。

先ほどのバラシ後、少し間が空きましたが、またブリボイルが始まりました。自分から15mほどのところでキャスト!ちょっとズレたためか、反応がありません。バック走しながら、2キャスト目も同様。やはりサラナじゃ潜りすぎるのか?バック走、3度目の正直、これで食わなければまた次のボイル待ちです。

リーリングを始めると、すぐに僕のサラナの軌道上に群れの数匹が引き波を立てて近づいたか、と思った瞬間、「ゴン!!」というアタリ!よっしゃ―今度こそ!

アワセを数発食らわせて、サーフェッサー98を目一杯絞ります。するとやはりブリが走りません。波打ち際のちょっと先で首を振って水面でもがいています。確信しました。これはサーフェッサーの力なんだと。魚が走りたくても、走れないんだ、と。

今度は少し慎重にずり上げます。先ほどよりも波が高く引き波が強くなってきたので、簡単には引きずり上げれませんでしたが、それでも総ファイト時間1分半ほどでしょうか。浜に横たわったのは、結構いいサイズのブリ!


サイズは93p。デカいのに・・・楽に釣りあがりました。一昨年の浜ブリではサラナMAXを使っていて、なかなか口の中に掛からず、スレだったりしたので、ファイト時間が結構かかってしまいました。しかし今回は、小粒ルアーズで食ってくれたので、釣り上げた魚とバラした2本もしっかり口に掛かっており、魚の頭の向きをコントロールできたため、ファイト時間の短縮につながったのだと思います。


この後、4匹目のどじょうを狙って、ブリボイルにブチ込んだサラナ125Fレッドヘッドに何故か50センチ弱のマルセイゴが掛かって、この日は終了となりました。

2本のバラシが・・・あ〜悔しい。


○サーフェッサーとロングキャリーの使用感の違い

今回の釣り比べで感じたことは、魚を釣り上げる能力は、やはりサーフェッサーの方が上かな、と。ロングキャリーでは曲がり切ったあとは、その硬さで魚を寄せてくるイメージですが、サーフェッサーはバネのようにボロンバットが働き、魚が反転しようとしても引き戻される力が生まれるのでしょう。

両方ともしっかり口に掛けた状態で、ロングキャリーではフッキング直後に結構走られましたが、サーフェッサーで走られた距離はほぼゼロでした。

まあ、とは言え、ロングキャリーはスズキ専用に設計された竿で、キャスタビリティーに重点を置いてありながらも、余裕と言えば余裕のファイトで90近いブリを釣り上げれるのですから、十分なパワーを持った竿だと言えます。スズキを釣るにはむしろオーバーパワーかと。

サーフェッサーは・・・化け物ロッドですね。以上!!


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワー4000XG
ライン クインスター12lb+フロロリーダー8号
ルアー サラナ110Fイワシレッドベリー、スティッキークラッチヒッター



[ 戻る ]