猪原 亮

高知県在住。チーム・CATホッグチェイサーズ(海猫)、ショア馬鹿いけいけ2号団所属。

海でスズキ、イカ、青物、フカセ釣りを展開中。



《 サラナマックス・ゴーストマーブルでサーフ・プチフィバ 》


前回、サーフで今季初アカメをゲットできたことで、まだ釣れるかもしれないと思い、狙いをサーフに絞って釣行を重ねてみました。

やっぱりアカメが釣れるってことは、やつらは基本的に大なり小なりの群れで回遊していますので、何かしらそれなりの規模のベイトが入ってないと、そこでは釣れてくれる理由が無いのです。


この日は仕事場の同僚と一緒に、前日と同じ潮位の時間帯に入ります。先日はサラナマックス・ゴーストマーブルで釣れたので、カラーを変えてSDでやってみます。タックルは前回同様、頼みのサーフッェッサー98に5000番台のリール、ナイロン12lb(ボビン巻き600m、1200円(笑)あ、でもちゃんとIGFAクラスですよ。最近この手のボビン巻きが売ってないので買うのに苦労します)+フロロ8号リーダー+先糸50pをナイロン12号のファイティングリーダーです。

サーフって釣れる場所は何処でも釣れそうで、実は場所が決まっていたりするんですよね。もちろん半端ない量のベイトが入っていれば、どこまでも釣れるのですが、そうでもない時っていうのは、離岸流がある場所だとか、河口からの流れだしが当たってブレイクが少し深くなっている場所だったり、逆に反転流ができるシャローだったり、とかなりピンポイントであることが良くあります。

この地形の違いによって、同じサーフでも場所によって釣れる魚種が違うこともあります。今回も、河口よりではヒラセイゴクラスが結構釣れているのに、自分が入っているところではヒラセイゴは全くかすりもしませんでした。


さて、30分ほどサラナマックス・SDカラーを投げますが、全くアタリません。そりゃあ昨日みたいに、いきなり一投目で釣れるなんて甘いことは、そうそうないのです。「今日は粘りの釣りだ!」と言い聞かせて、頼みのゴーストマーブルに替えます。

更に30分。全くアタらない。昨日と同じように、河口の流れだしの流れに若干ダウンクロス気味で投入し、しっかり水を受けながら潜らせて、最初のブレイクにタッチさせる、という釣りを続けます。移動する範囲も、昨日釣った場所の左右10mずつの範囲だけ。

先日、釣った場所以外にもサラナを投げてみた感じ、やはり釣れたところが一番流れが効いているので、そこが岸に一番近く深く掘れたブレイクができているのです。この付近に魚は回ってくるはずだと信じて投げ続けます。

するとブレイクにもうそろそろ差し掛かるだろうな〜、というところでココンッ、フッ!とテンションが抜けます。食い上げみたいなアタリだ!と間髪入れずにアワセを入れます!

アワセた瞬間から、ヘッドシェイクが伝わり、一気に沖に突っ走ります。ドラグが鳴きます!いいね、いいね〜!

今回、というより、いつもそうですが、僕はデカいアカメを想定しているときは、最初は少し緩めのドラグ設定にしています。もし自分が想定しているような25〜30sクラスのアカメが掛かった場合、12lbラインではそうそう止められるものではありません。ファーストランは100〜150mは出されると思っておいてもいいでしょう。それ以内で止まれば、ラッキーです。

アカメはそんなにスピードのある魚ではないですが、それでも走り出す時のパワーは瞬間的に自重の5倍前後の荷重が掛ってくると思います。もし30sなら瞬間的とは言え、150sです。そんな重さ、たった6sのラインで止められるはずがありません。

ですので、最初は無理せず走らせます。またナイロンラインの場合、結構伸びますよね?これが伸びきると、ナイロンはほんと一瞬で切れることがあります。サーフにしろ、どこにしろ、デカいアカメをランディングするときは至近距離でのファイト時間がそれなりに掛かります。その時までナイロンが伸びきらないように、うまくファイトプランを立てておかないと、ファイトの初めでむやみにいきなりガチファイトすると、ラインブレイクされる危険性が増してしまうのです。

要は、ラインを長持ちさせるためのファイトの仕方です。これがロックショアの場合はそうはいきません。最初からガチでやらないと、やられる場合がありますので、ロックショアでは相手にもよりますが、最近はナイロン12lbでもガチの短時間勝負でやることが多いです。

脱線しました。さあファイトファイト!30mほど走ったところで魚が止まりました。バットを入れて、頭をこちらに向けると意外とスーッと軽いテンションでこちらに寄って来ます。これはアカメではないな。もちろんスズキなんかではなく、たぶんブリ。

ファーストランをしのいでからは、あまり反撃されません。一気に勝負を掛けます。バットをグリップまでブチ曲げて、ゴリゴリと波打ち際に引き上げたのはやはりブリ。意外とデカい。手尺ですが92,3pありそうです。今シーズン初ブリは、初めての夜ブリでした。あんまり太ってないので、さっと写真を撮って、リリースします。これからもっとエサを食って、丸々太った美味そうな魚になってほしいところです。



またしてもゴーストマーブル。いや、たまたま魚が回ってきたときに使っていたからかもしれないですね。もうちょい検証は必要です。ただ、やっぱり釣れたカラーはどうしてもそれに頼って使い続けてしまうんですよね。サーフではそうそうチャンスはないですから、実績カラーを使ってしまうのです。


先ほどのブリで、ランディングの時少し強引に引きずり上げたので、ラインの伸びを考えて、先糸をカットし、システムを組み直します。高知のサーフでは砂の中に結構大きな礫が混じっています。そして、波打ち際の波で巻き上がったその礫同士に糸が潰されて、そこから簡単に切れることもあるので、システムの組み直しとまではいかないまでも、先糸10m位はしっかり定期的にチェックすることをお勧めします。特にPEは簡単に切れてしまいますよ。

さ、5分ほどインターバルを開けてしまいましたが、釣り続行です。ブリが居たってことは、ベイトも居るし他の魚も居てそうです。ゴーストマーブルをそのまま使って10分ほどした時、またココンッ、フッ!と食いあげるようなアタリ!今度は後ろに後ずさりながら、スイープにフッキング!

今度の魚もブリのようです。20m位走って止まったので、グイッとこちらに頭を向けるとスルスルと寄ってきます。今度のはそんなにデカそうではありません。あっという間に浜にずり上がったのは80p弱のブリでした。こいつもあんまり太ってないので、即リリース。



この日はこれが最後の魚でした。


魚が入っているときは、いかに仕事が忙しかろうが、朝が早かろうが通います!だって、もう今年はこのチャンスしかないかもしれないから!!それにサーフの地形はすぐに変わっちゃいます。波が出れば砂が寄せられるし、水が出れば河口の位置が変わります。今しかこのチャンスはありません!

次の日も、仕事場の同僚と同じ潮位の時間帯から入ります。この日はちょっと他のアングラーの方々も多い様子。しかし、狙いのポイントには人が入っていません。

キャストを始めます。この日は最初にゴーストマーブルから。2,3投していると、手元にプルプルプルッっと何かしらのベイトじゃないか?というような反応があります。どう考えても魚のアタリじゃないな、ってやつです。これは今までなかったことなので、かなりベイトがかたまっている証拠ととらえます。

するとその数投後、やっぱり答えが出ました。ココーン!という食い上げというか、こちらに向かってくるようなアタリ。間髪入れずにフッキングをかまします!一気に30mほど突っ走った後、ヘッドシェイクしながら寄ってきます。これもブリのようです。



80pクラスでしょうか!連日のブリ捕獲!サラナマックス・ゴーストマーブル様様です。これは今までの奴よりさらに細かったので、文句なしでリリースします。

さて、この日は一匹釣ったらゴーストマーブルを封印すると決めていたので、システムを組み直してからはSD を投げ倒します。ただ、この日はこれ以上の魚信を捉えることは出来ませんでした。


さあさあ、2度あることは3度ある、ということで、連日の出張の合間にも釣りに行くという強行日程の中、体力も限界には近づいておりましたが、3日目もブリを求めて通います。あれ?なんか目標変わってないか?アカメじゃなかったっけ・・・いや、ブリでいいんです。アカメの記録を取るためには、最高の練習相手です。

この日は別の同僚も一緒に3人でポイントに入ります。毎日一緒に通っている同僚には釣れていないので、その同僚に一番のポイントに入ってもらい。自分ともう一人は潮下のポイントへ。

この日はSDカラーから。小一時間投げますが、誰にもヒットなし。自分の入ったポイントも、潮下過ぎるのか流れがボヤけているように感じます。今日初めて来た同僚が、河口寄りのポイントに移動したので、少し潮上に上ります。そこから30分ほど投げますが、アタリません。

もう無理だ!我慢できず、ゴーストマーブルに替えます。するとその一投目、これまで何回も通したはずのコースで、ブレイクにゴツゴツとあたった瞬間、カンッ!!とアタリました!


この2日間、食い上げるようなアタリに即アワセをしていたので、とっさに体が反応してアワセを入れてしまいました。明らかに昨日までとは異質なアタリだったのに〜!魚もすぐには走りださず、ブレイクでガフガフとブリとは明らかに違うヘッドシェイクをしている感覚が伝わります!そして、少し間をおいて一気に走りだします!

結構なスピードで走ります。一瞬、あれ?やっぱりブリかな?と思ったのですが、走りながらもガフッガフッ!とヘッドシェイクする感覚が伝わるので、これはアカメだと確信しました。これも30mぐらい走ったところで止まったので、今回は頭をこちらに向かす前に、追いアワセを3,4回入れておきます。さっき即位アワセしちゃいましたからね。硬い口のまわりにかるーく掛かっている可能性も考えての追いアワセです。

そしてブリのように簡単には寄ってきません。アカメは体に幅がありますからね。流れに頭を向けて横を向かれると、抵抗もかかって寄ってこないのです。それでもサーフェッサーのバットパワーはグイグイっと魚を寄せてきます。まだ余裕しゃくしゃくです!じっくりブレイク近くまで寄せました。あとはブレイクを越えるかどうかのせめぎあいです。

竿を立てて浮かしにかかります。少し浮くと、すぐ潜ります。これを繰り返しながら魚の体力を削いでいくのですが、なんとこの時、カクンッと針が外れた感触が!ヤバいっ!いきなり魚が止まります。そして河口の流れだしの流れに乗って、潮下に下っていき始めました。

こいつはさすがにサーフェッサーのバットを入れても、止まりません。浮いてくる感覚が無いので、外れた針が体の横にでも掛かったかな?このままだとジリ貧になってバレるかもしれないので、こちらから仕掛けます!

潮下に走ります!そして一気に魚との距離を詰め、魚より潮下からテンションを掛けて、魚をひっくり返すように、一気に水面へ浮かします。波打ち際に魚が横を向いてあがってきました。アカメです!

口を掴んで、ランディングします!まあまあのサイズ。90ジャストってところでしょうか。案の定、リアフックが鰓蓋に、フロントがボディに掛かっています。しかもどちらもかるーく表面に掛かっている程度。危なかった〜。



背っぱりの立派なサイズです。やっぱりかっこいいですね〜この魚は。


このように魚の体側に掛かってしまうと、アカメは幅が半端ないですから、たとえ90pといえど流れのある場所では魚をコントロールし辛くなります。これが120pオーバーの30sという魚だったら、こんな掛かり方だと絶対獲れません。いい教訓でした。早アワセは禁物!しっかり口に掛けるフッキングを心がけましょう!

ささっと写真を撮って、波打ち際で蘇生すると元気よく帰っていきました。ありがとうございました!アカメちゃん!!この日はこれ一発のみ。でも良い魚だったので満足です。


今回うまいタイミングでゴーストマーブルだけでしか釣れていないので、まだ絶対的なカラーだとは完全に証明はできませんが、今後も、まだいっときはゴーストマーブルをヘビーユーズしてしまいそうです。

あとは、この状況がいつまで続いてくれるか、ですね。でっかいアカメ釣りたいな〜!!


つづく?


● 使用タックル

ロッド サーフェッサー98
リール ツインパワーXDC5000XG
ライン ナイロン12lb+リーダーフロロ8号+ファイティングリーダナイロン12号
ルアー サラナマックス・ゴーストマーブル



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