【ハルカ165F パニッシュ120SW】
スミスからSW用に2種類のミノーがリリースされた。いずれもラインナップの追加ということだが、久しぶりのソルトウォーター用のミノーとあって非常に期待していた。
私はこの2種類のミノーを「飛距離のハルカ」「アクションのパニッシュ」とそれぞれ認識してきた。そこを敢えて大きく外すことはないだろうが、どんなまとめ方をしたのか?大いに興味があった。
11月始めに待ちに待った2つを手にすると、早速週末に遠州灘へ試投に出かけたのだ。
【ベイエリア】
毎年11月から1月にかけて遠州灘や三河湾側に回り込んだ湾口に大型ブリが回遊するようになってしばらく経った。今季も10月頃から早い群れは接岸しているようだが、10kgクラスの大型が本格的に回遊を始めたとは聞いていない。
テスト当日は風も穏やかでほぼべた凪。潮回りの小さい中でも最も潮が動く時間帯を攻めたが、魚からの反応は得られなかった。もちろん釣果を望んでいない訳ではないが、本当の目的は2つのニューモデルの動きを確認することであった。西向きで足場が高く、見下ろす形で釣りをするこの釣り場が、今回の試投に相応しい場所だからだ。
早速穏やかな風と日差しを浴びながらのソルトロッドによるフルキャストは本当に気持ちよかった。
【ハルカ165F】
ハルカ165Fは、ハルカ145モデル同様に安定した飛行姿勢で、期待通りの距離を叩き出してくれた。このキャストフィールならば、実戦時の強い向かい風の中でも十分仕事をしてくれるだろう。
次にアクションだが、145に比べ少し大きなリップが与えられた165Fは、ウォブンロールのアクションも強めに感じられ、体高のあるボディーサイドに張られたホログラムは眩しいほどのフラッシングを放っていた。自慢の飛距離はそのままに、新たに泳ぎの質とアピールが向上した印象である。激しくジャークを加えると左右にジャークし、喰わせの間も取りやすく、少し沈んだ魚にも十分アピールしてくれるだろう。魚の居場所が絞り切れない状況下、飛距離を生かして広範囲に探るサーチベイトとして威力を発揮してくれることを期待したい。
【パニッシュ120SW】
一方パニッシュ120SWは、泳ぎ重視でハルカとは真逆の性格。しっかりと水を掴み、波打ち際のブレイクなど、ポイントを絞り込めている状況で威力を発揮すると思われる。潮流の変化にも破綻することなく泳ぎ切ってくれるだろう。またヒラスズキなどを狙って磯場の岩盤のスリットやミオなどを丁寧に攻めるときも、活躍してくれそうだ。
Rod | U社 GHS102改 |
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Reel | シマノ ツインパワーSW6000H |
Lure | スミス ハルカ165F 145F/S サラナ147SR パニッシュ120SW ドラゴンサラナ サーディンランSS/F マグナムサージャー 飛烏賊HF A-CUP ベイビーランブオー アンダーバード1号 ベイブル90HS ハイパーブレード バスタージャーク120S メタルフォーカス 40g 60g 80g |
Line | ヨツアミ G-soul SUPER JIGMAN X8 1.5号 |
Shock Leader | バリバス ナイロン 40 |
Landing Tool | スミスグリップ2700 |
【潮待ちのキスゲー】
ベイエリアのポイントを攻め終えると潮止まりのタイミングとなった。こんな時はぜひ、ライトタックルによる白ギスゲームを楽しむことを提案したい。
この時期岸際のブレイクに産卵のために接岸する白ギスは、20cm程に大きく成長し、ライトなシーバスロッドを絞り込むほどの引きを見せてくれる。ちょい投げの3本針の天秤仕掛けに10号ほどの重りとワームを行きたいところだが、今日は正統派の石ゴカイで楽しむことにした。
この日も2時間ほどのキスゲームを楽しんだが、30匹ほどの良型キスやイシモチが姿を見せてくれた。小気味よい引きと、上品な白身の食味が味わえるのでぜひ試して欲しい。SALTゲームの奥行が更に増すとともに、回遊待ちで疲れた釣り人の心を癒してくれることだろう。
スミスからも専用ライトロッド ベイライナーAKBMが出ている。せっかくライトタックルなので、餌も女性や子供たちにも扱いやすく、手軽で常に常備できるキス専用ワームを使うのもいいだろう。私も次回はメバピョンピョン1.3インチやスクリューテールグラブで挑んでみたいと考えている。
そこで必ず懐に携えて欲しいのが、小型のメタルジグと小型ミノー。これまでも突然沸いたナブラに悔しい思いをしたことがあるので、念のためを数個忍ばせておくことをお忘れなく。
Rod | スミス ブローショット ベイショアー BSB-92BS |
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Reel | シマノ ステラ 4000 |
Line | ヨツアミ WX4 1.0号 |
仕掛け | 天秤 3本針仕掛け |
Lure | スミス メタルフォーカス 14g 28g ウェイビー85S |
【夕まずめ】
十分キスゲームを楽しんだあとは、いよいよ今日のクロージング。夕まずめのサーフゲームである。当初は先端の磯のワンド隣接したサーフに入るつもりでいたが、釣友からの情報により更に東のサーフエリアに釣り場を変更することにした。朝方ベイト絡みでマダカとワラサ級がまとまって釣れたとようなので期待は高まって来た。
先端から東に20分程のサーフは、今季始めから好調に青物が接岸しており、この日の夕方も多くの釣り人で賑わっていた。今年は青物に加え、指2~3本クラスの太刀魚が混じるようで、非常に楽しみなフィールドになっている。
この日のベイトはイワシではなく、なんと鯵。15㎝前後の鯵が小さな群れで泳ぎ回っている。夕日も沈みかけたサーフはベイトフィッシュの姿はあるが、大型回遊魚の気配は感じられなかった。そこで水面を注視しながら更に東に歩きながら青物の回遊を待った。太陽はいよいよ陰り始め、赤く染まったサーフはいよいよ役者の登場を待つだけとなった。
少し歩いて入ったポイントは沖目にブレイクのある地形。手前のかけあがりから沖のブレイクまでは距離があり、この間の潮流が魚の通り道になっていた。水面に時折波紋が生まれ、魚種は不明だが何やらベイトフィッシュの気配が感じられた。そこでベイトを追って浅瀬入ってくる青物をイメージし、沖とブレイクの先にドラゴンサラナをキャストして広範囲に探った後で、ハルカ165Fでフォローを入れていった。
【ハルカ165F チャートバック】
ハルカ165Fは流れの変化をしっかりロッドに伝えてくれるとともに、波打ち際の激しい流れの変化までしっかり泳ぎきってくれた。カラーはチャートバック。薄暗い時間帯にパールボディーにチャートバックは非常に視認性が高く使いやすい。歩きながらキャストを続けポイントを刻んでいくと、波打ち際から10m程の至近距離で、青物に追われ逃げ惑う鯵のボイルが視界に入った。あまり大きなボイルではないため周囲でこの変化に気づいた釣り人はいない。すぐにルアーを回収し、ボイル付近にハルカ165Fを打ち込み、糸ふけを取ってジャークを加えた瞬間に、ひったくるような当たりともにドラグが鳴った。激しくラインが引き出されたが、釣り人との距離は十分なのでドラグを締めずに走らせることにした。激しく速い動きからマダカではないようだ。
ワラサかサワラのどちらかだろう?
充分に走らせ疲れたところを岸に寄せてランディング。鯵をたらふく喰ってお腹がパンパンに膨らんだ65cmのワラサだった。早速魚からの反応が得られたハルカ165Fは、早くもボックスの良い場所に収められることとなった。
これから北西の風が吹き荒れる遠州灘。大型のブリ、サワラ、マダカとの出会いを、このハルカ165Fで果たしたい。そんな気持ちにさせてもらえた夕まずめであった。
Rod | スミス ブローショット サーフェッサーBSB-103SF |
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Reel | シマノ ツインパワー4000XG |
Lure | スミス ハルカ165F 145F/S サラナ147SR パニッシュ120SW ドラゴンサラナ サーディンランSS/F ベイブル90HS ハイパーブレード バスタージャーク120S メタルフォーカス 18g 28g 40g |
Line | ヨツアミ G-soul SUPER JIGMAN X8 1.2号 |
Shock Leader | バリバス ナイロン 40 |
Landing Tool | スミスグリップ2700 |