後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 早くもハイシーズン突入!D3兄弟で爆! 》


 今シーズン初めての渓流釣りは福島県の伊南川。6月に入り、もう伊南川は新緑に包まれていることだろう。

 自分はこの新緑に包まれた川の状態がとても好きだ。今ではオフショアフィッシング全般、シーカヤックの釣りや今年から10年ぶりに復活したバス釣りまで色々と手を出してしまっている自分だが、どれか一つだけ選びなさいと言われれば間違いなく「新緑の中での渓流釣り」と答える。たとえ釣果に恵まれなくても気持ちの良い川で1日魚釣りのことだけを考えてロッドを振れる、なんという幸せなことだろう。


 いつも通りに途中のコンビニで遊魚券を購入、昨年は南会津の一部河川で原発事故の影響でイワナ釣りが出来なかった。しかし今年はその規制?自粛?も無くなってどの河川でも問題なく釣りが出来るようだ。

 途中の支流に目をやりながら本流の伊南川に着いたのは朝7時頃。もう朝早い時間ではないのでいきなり本命のポイントに入る。

 水量はやや多め、でも最近の雨で増水したとか雪代の影響とかそういうのではなくここしばらく安定して多いような感じがした。昨年は雪が多かったようだが沢山の雪によって川の水位が安定しているのだとすれば今回は期待が持てるかも。


 過去に実績のある中流域の堰堤から攻める。水温は12℃、堰堤下のテトラの窪みにDコンパクトを送り込み小刻みにアクションを加え魚を誘う。居ればすぐに答えが出るポイントなのだが全く反応無し。先行者が居るのかな?でも上流を見てもそれらしき姿は無い。

 しばらく攻めているとやっとバイト!しかし流れを受けてギラギラしているうちにバレてしまった。金色の魚体から察するにイワナだろう。まだこの流れにヤマメは入っていないようなので、この堰堤に見切りをつけて上流へと釣り上がっていく。


 荒瀬から大トロへと流れる100メートルくらいの区間を下流から攻める。いつもは一気に早い流れの中にルアーをキャストしてしまう自分だが、今日は渓流釣り1発目なのでかなり緩い流れの下にある大岩周りから丁寧に攻め上がって行こう。

 と、ここで1度あまりやる気のないチェイス。何度もルアーを通すがその後は沈黙。

 たまらずに上流の瀬に移動して1投目で今季1本目のヤマメをDコンパクトでキャッチ!22センチくらいの幅広の良いヤマメだ。この瀬でさらに1本を追加してさらに上流に遡行していく。

 以前まではここから先の流れには行けなかった。陸地は藪がひどいし、川の中は深く流れが強い。しかし一昨年の大水で川の流れが変わってずっと上流まで上がって行けるようになった。初めてのエリア、流れはとても良いものの時折チェイスはあるもののなかなかヒットには持ち込めない。水量、水温、水色とかなり良い状況だと思うのだが・・・

最初の堰堤上流の瀬


Dコンパクトで1本目

ヤマメ2本目


 ここで気分を変えて反対側の流れに移動する。このエリアは川の流れが左右に分かれていて右側の流れが本命、左側の流れはいつも水量が少なくてあまり良い思いをしたことがない。いつもはパパッとチェックしてすぐに移動するのだが今回は水量が多く期待が持てるかも。

 流れの速い瀬の中は無反応。水深のあるトロ場に近い所でDコンパクトの後ろにデカい魚が一瞬見えた直後に「ガツン」とヒット!「デカい!」と思わず声に出してしまったがガバガバッと水面で暴れられてバラシ・・・デカかった。目測35センチ以上はあったような気がする。6月もまだ上旬にこのサイズが居るとは。しつこく周辺を探って25センチのヤマメを追加。


最初の堰堤上流の流れ

3本目 Dコンパクトシングルフックも相性良し


 ここで車に戻り移動。上流の岩盤のポイントに入ろうとするが入渓地点に車が止まっていて釣り人の頭が見え隠れしている。パッとみた感じではエサ釣り師のようなのでポイントを休ませて夕方にでもやってみるか。


岩盤ポイント上流のポイント
 さらに上流のポイントに移動。このエリアも下流の岩盤ポイント同様に稚アユを放流するポイントで過去にこの時期に良い思いをしているポイントだ。このエリアは入渓地点からダウンストリームで釣り下って行く。ルアーをDコンパクトからダウンストリームに特に強いDインサイトにチェンジして狙うこと数投で早くもヒット。ランディングしようと浅瀬に入っていくとそこには沢山の稚アユ?ウグイ?の群れが!ここからはコンスタントにバイトが続くがバラシが多い。流れはややゆっくりの方が圧倒的に良くてやはりベイトの関係だろう。

 しばらくこのエリアで数を釣り、バイトが遠のいたらルアーチェンジして浅瀬のベイトの群れを蹴散らすと活性が上がってくるのかまたヒットしてくるような状況。しかしデカいのはヒットしては来ないので大物を求めてポイント移動だ。


Dインサイト44で

Dインサイトでも食い良し


 上流へ歩いて5分ほど、堰堤上流のプール状のポイントをチェックする。ここは見た目良い感じのポイントなのだが魚は釣れた事はない。でも今日は釣れそうな気がしてきた。その予感は的中し、2バイト1キャッチ。これも幅広の良いヤマメだ。魚は広範囲に分散しているような感じで、釣り人が入って居ないのか?それとも放流した直後?伊南川本流には放流はしていないハズなのだが。

 さらに上流の深みのポイントで連続バイトも連続バラシ・・・やっと釣り上げた魚はイワナだった。ここでイワナ2本キャッチ。バラシたのはみんなヤマメだな。

Dコンタクトで


ピンクが鮮やかな個体

イワナ1本目


イワナ2本目は28センチ

この深みでイワナ連発


 また車で10分ほど上流へ移動。川幅は狭くなるが水深があり対岸はテトラが入っている深みを狙うポイント。ルアーはDコンタクト、対岸のテトラぎりぎりにキャストしてトゥイッチ2回で「ギラン」と今日2回目の良型のバイト!しかし・・・またもやバラシ・・・今日2回目の自己嫌悪。


Dコンタクト秋でも
 その後、同じ流れでヤマメを1本キャッチもサイズはアベレージサイズだ。この時点で夕方の4時、最後に後回しにした岩盤ポイントをちょっとやって終わりにしよう。

 岩盤ポイントの浅瀬にはこちらも7センチほどのベイトの群れが居る。これは期待が持てそうだ。

 そしてここから約2時間でヤマメばかり15本キャッチ。バラシは恥ずかしながら倍以上、コツンとかガツンと来て乗らないバイトは数知れず。写真を撮ることも忘れて夢中で釣りをしてしまった。連続トゥイッチの合間に食わせの間を入れるのが有効でルアーはDコンタクトが一番当たった。久しぶりに腕が痛くなるほど釣りを楽しんで終了。


良いコンディション

この流れで爆


 2本の良型のバラシがとっても悔やまれるけど、今シーズン初の渓流釣りにしては沢山のバイト、ヒットを得ることが出来て上々の出来だろう。

 バラシた大物はこれから梅雨に入り雨後のベストタイミングを見計らって回収の予定。


● 使用タックル

ロッド TRE-64PEX
リール ステラAR2500
ライン PE0.6号+リーダーフロロ6ポンド
ルアー Dコンパクト、Dインサイト44、Dコンタクト



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