池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 続バラギ湖 》


 好釣続く、群馬県北西部に位置する、バラギ湖のニジマス釣り。放流された魚とあなどる無かれ、スチールヘッド種を主体とした魚体はややスマートなもののそのファイトは強烈で素晴らしい。

 春先のワカサギマッチザミノーパターン、6月末まで続いた春ゼミ落下による荒食いパターンも春ゼミの時期の終了とともに一段落着いものの、適度に栄養を補給したニジマス達は、乱暴に、強引に、強烈にルアーに食いつき、一方的にジャンプを繰り返す固体があれば、暴力的に暴れまわったりとルアーフィッシングの面白さの原点ともいえるファイトを充分すぎるほど味合わせてくれている。


 バラギ湖は無印良品が経営するカンパーニャ嬬恋キャンプ場に隣接する人造湖で、水深は深いところでせいぜい3m、浅いところはボートのオールで底をかいてしまうほどで、流れ出し近辺はやや深いものの、浚渫した箇所が深くそれ以外は浅いという構図が成り立つ。

 7月上旬の表層水温は22℃前後で水温が上がればサーモクライン(水温躍層)が形成される時期でもあるが、水深60cmのところに80cmや1mのサーモクラインはできないので、浅いところはそのまま温水帯となり、深いところとインレット周辺に魚が溜まり易くポイントとなる。この時期からは極力水の冷たいところ、流れ込み、湧水、そして水深のある深いところを探したい。


 ちなみにサーモクラインは植物のタンニン由来で常に濁りがあり光を通しにくいためか、透明度はせいぜい1mほど、真夏で1.5mほどかと思われる。なにせ浅いところが多いのでポイントを知っているか知らないかでは大きく釣果を左右する。通常解禁中は遠投も余儀なくされるので、シングルフックバーブレスはバラシの原因となってしまい遠投派には厳しいレギュレーションかもしれないが、ヒットパターンが解れば次々とヒットしてくるので強烈なファイトは何度も何度も味合わせてくれる。




 しかし、こんなパターンをつんざくような事件が起きてしまった。例年は8月なのだが今年は6月下旬に熊が木に登っているのが目撃され地元猟友会が出動する騒ぎになってしまい釣行当日も急遽一旦釣り禁止。流れ込み桟橋より軽トラの荷台に乗って避難するはめに。

 なんだかんだ2時間ほどの休憩ののち、流れ出し桟橋と南北2つの小桟橋とボート釣りのみ解禁となった。ちなみに、北側左岸遊歩道は7月中旬の現在も立ち入り禁止措置がとられているので注意。




 最新情報としては、桟橋を岸から20mほど離して設置してくれたので、手漕ぎボートで渡れば全桟橋が使用できるようになった。


【無印良品キャンプ場 カンパーニャ嬬恋】 http://www.muji.net/camp/tsumagoi/about/


● 使用タックル

ロッド インターボロンX ベイトキャスティングモデル TRBX-C74
リール アブガルシア アンバサダー SX 1601C Forell
ライン 山豊テグス FLUORO BLAST 4lb〜5lb
ルアー ヘブン7g、バック&フォース、カミオンマグナムドレッジ、
カメヌシ、美蝉、ジェイドMD。



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