池谷 成就

ルアーでのキャスティング、レイクトローリングを中心としたビッグトラウト狙いのエキスパート。 「かわせみ倶楽部」主宰。


《 千曲川 冬季ニジマス釣り場 》


 長野県佐久市中込地区を流れる千曲川本流に設定された「千曲川冬季ニジマス釣り場」(佐久漁業協同組合)に出掛けてみた。

 上信越自動車道佐久ICから中部横断自動車道の無料区間の佐久南ICを利用し、国道142号、254号から北東側に千曲川に出合えばそこは冬季ニジマス釣り場の区間内となる。区間の設定は上流から「野沢橋」下流は滑津川流入部「今井堰堤」までで、両岸に堤防が走り移動は容易。全体的には広河原で、葦の生い茂った川岸の比較的整備された道をポイントを探しながら走れる。

 本流の流れはいく筋かの流れに分かれたり合わさったりを繰り返し、瀬、淵と若干人工的にいじったかと思える箇所も数箇所見受けられるが、ポイントの輪郭は判別しやすい。子供専用釣り場やバイオトイレも設置されていてとても快適だ。そこに台風の爪あとが若干残る川相といったところ。

 この規模の河川、街中を流れる流れとしては、水量も適度に有り、水色は限りなく透明で綺麗な感じを受ける。遠くに浅間山を望み四方を山に囲まれた環境もまた風光明媚と言ったところで、釣っていて気持ちが良い。流程に大石などのストラクチャーは少ない。テトラ帯を歩くときは踏み抜きに要注意。



 この日の水温は6℃前後と若干低かったので流れの緩やかな深みを、最初はクロスストリームキャストでリフト&フォールで誘っているといきなりヒットしてきた。

 若干の流れでもクロスストリームキャストではルアーは立位置よりも下流のどこかでU字を描く。活性の高い時はこのU字の頂点つまりルアーリトリーブにおいて、最下流にルアーが位置したときに最もヒットする率が高いが、水温が低く魚の活性も低いときは、U字の頂点でフォーリング(沈み込ませる)することでさらにヒット率が上がることもある。実際にはU字の頂点は流れによってルアーはさらに流されるためU字効果の平面では無く、3D的に水中に沈めれば沈めるほど頂点は下流に移動する。ダウンクロスならば尚更だ。


 日中の暖かい時に1尾と苦戦したが、陽も西に傾き始めたころ、今度はまさに流芯をダウンストリームキャストでBack&Forth4gをゆっくりとバック&フォース(上流にリーリングしたり、ロッドワークでフォーリングさせたり、ベイトリールならばワンクラッチでフォーリングさせることも簡単。)させると連続ヒットしてきた。

 スタイル的にはロッドは水面よりやや高めに構えラインとロッドを直角に保つとアタリも取りやすい。


 実はこの釣り場は2回目で、初めての釣行はアタリさえない見事なボウズ、オケラをくらっていた。今回も放流とのタイミングが合わず危なく二の舞をくらうとこだったが、放流直後の連続ヒットでなんとか面目躍如といった釣行だった。

 平成26年2月15日まで(1月1日・2日は禁漁)。午前8時〜午後5時までとなっている。時期が時期だけに防寒対策をしっかりとし、見た目より押しの強い流れは無理して立ち込まないほうが良いだろう。無事故で楽しい釣りを心がけたい。シーズンを通してのビックフィッシュトーナメントも開かれているので、ぜひチャレンジしてみては如何だろうか。


【佐久漁業協同組合】 0267-62-0764 http://www.geocities.jp/sakugyokyou/
年券6,300円。現場釣券1,960円。日釣券1,260円。
冬季ニジマス釣り場案内 http://www.geocities.jp/sakugyokyou/main/Rainbow-trout/trout-map.htm


● 使用タックル

ロッド インターボロンX TRBX-C74
オリジナル ヤマメベイトロッド 6’4”
リール アンバサダーSX1601Cフォレール(アベイルスプール・IOSオイル02)
アルファス 103タイプF改(アベイルスプール・IOSオイル02)
ライン フロロブラスト4lb、フロロブラスト3lb。
ルアー サラマンダー10gアワビチューン、バック&フォース4g。



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