後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 タイ記録ながらも参考記録 》


 2015年、初めての伊南川釣行。
 カタログ落ちして早数年、お気に入りだったTRE-64PEXには現役引退をしてもらい今シーズンから新たにTLB-63DTを導入!先月ちょっと月山湖で振ってみた感触は高弾性でちょっと硬いかな?と言った印象。実際に流れの中でDシリーズを使ってみてどんな釣果をもたらしてくれるのか期待に胸が膨らむ。

 現地には朝5時半に到着、気温5℃とメチャクチャ寒い!関東では連日30℃に迫る気温だって言うのに・・・想定外の寒さにゴアテックスジャケットを持ってこなかった事を激しく後悔、まあ日が昇れば暑くなってくるだろうからちょっとの辛抱だ。

 当初の予定では伊南川の最上流部から攻める予定だったが川を見てしまうと、もうどこでも良いからすぐに竿を出してしまいたい衝動に負けて中流部のテッパンの岩盤のポイントから入る。

新緑の伊南川


 ここには居ないだろうなと言うポイントに軽く2〜3投ほどキャスト、ノットの抜けやキャストフィールをチェックした後に最初のポイント、岩盤からの落ち込みで期待薄の小場所だが先行者が居なければ魚は反応してくるハズ。

 アップストリームでDコンパクトをジャーク&トウィッチしてくるとすぐに「ガツン」とヒット!ガンガン頭を振る魚はデカい!いきなりのギンケしたヤマメ34センチ!久しぶりの30オーバーに小躍りしたいくらい嬉しいかと思えばそうでもなくて「なんでこのポイントにこのサイズが?」と言う疑問が先行。水量は少な目、濁りも無し、水温10℃。とても状況が良いとは思えないのに入渓してすぐのポイントでこのサイズが居るものなのか・・・


開始5分でヤマメ34センチ

 

 魚釣りには常に「まさか」がつきものだ。まさかこんなポイントでとか、まさかこんなルアーでとか、まさかこんな釣り方でとか。この1本もそんな「まさか」がもたらしたラッキーな魚だろう。この時点では本気でそう思っていた。



レギュラーサイズ
 久々の30オーバーに気を良くして上流に釣り上がる。ヤマメからの反応は良くてバラシながらもアベレージサイズを数本キャッチ、イワナも混じりすでに2ケタに迫る釣果。

 一度車に戻り移動。このエリアに魚が多かったのでちょっと上流の同じようなポイントに入る。


この時期ならばこれは普通

イワナもヒット


 しかし今年の伊南川は毛虫がとても多い。桜の木から川沿いの木、河原に生えている雑草にまでカラフルなタイプの毛虫びっしりと。毛虫が大嫌いな釣友にヤマメ34センチキャッチの報告と同時に毛虫が凄いとメールをすると「マイマイガですね、毎年どこかで大発生しています」との事。

 見るからに毒々しい外見で食べられる葉の種類が多くかなり大きくなるようだ。この毛虫が草もなにも生えていない河原の岩の上にまで這いつくばっている。うかつに座ったり手も付けない状況。こんな状態なので藪漕ぎ不可!藪をかき分けなくても良いポイントを前提にポイント移動する。

マイマイガ大発生


 次のポイントはダウンストリームで狙う流れで数は出ないもののサイズの良い魚が期待出来る。本命の流れはフルキャストしてやっと届くくらいの対岸の深みなのだがその前に手前の流れから攻める。DコンタクトUを逆引きでチョンチョンと躍らせると「ガツン」と強烈なバイト。流れを受けてガバガバと水面から姿を現した魚体はこれまたデカい!慌てて河原を走り魚との距離を詰める。茶色い魚体なのでイワナだな、40センチ近いかも。直後に水面でひるがえした魚体にはうっすらとパーマークを確認!ヤマメじゃん!!メジャーを当てると37センチ。最初のギンケとは違う背中の黒点も鮮やかなパーマークくっきり魚体。

 この時期に37センチ・・・いくら伊南川のポテンシャルが高いと言ってもこれは無いだろう。これが9月に釣れたのならば何の不思議もない。でもまだ6月も入ったばかり。昨年の生き残りと考えるには都合が良すぎる。伊南川本流には本来放流はしてないのだが今年からするようになったのか?こんなにデカいヤマメを?1日たった千円の日釣り券で?


ヤマメ37センチ

DコンタクトUで


 それならば放流しやすいポイントを攻めてやろうと小移動。まずは堰堤直下を攻めるも水量が少なくて食いが浅く3バラシのみ。1発は多分イワナでデカかった。ちょっと増水すればここも期待大。

 その後下流の放流が行われそうなエリアでレギュラーサイズをキャッチ。これはいつもの伊南川のこの時期の魚。しばし攻めるも追加は出来ずデカいもの釣れない。


小さいながらも幅広の良いコンディションのヤマメ

Dコンパクトシングルフックでもキャッチ


 さらに下流のいつもはやらないちょっと流れが緩すぎるポイントで一応やってみると・・・ ガツンと2発!ヤマメ30.5センチ、34センチを追加。乗り切らないバイト、チェイスも数度。 その後さらに下流のトロ瀬に移動してヤマメ33センチ。もう全然驚かない。

 もっとやればまだまだ釣れちゃう気がしたが翌日は山形で遊漁船の予定。今日はこのぐらいにしておくか。


ヤマメ30.5センチ

ヤマメ34センチ


Dコンパクトをガッツリと

ヤマメ33センチ

 終わってみれば30オーバー5本、TLBのポテンシャルを十分に堪能できた釣果。


 コンビニのおにぎりをパクつきながらスマホでそれらしいワードを入力して検索すると、「今年から新たな伊南川ファン獲得の為に試験的に伊南川本流に大きなヤマメを放流します」

 なるほどそういう事か・・・


● 使用タックル

ロッド TLB-63DT
リール ステラ2500HG
ライン PE0.6号+リーダーフロロ6ポンド
ルアー DコンパクトDコンタクトUDインサイト44



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