■ 夕マズメ
平日に休みを取って意気揚々と上流部に入った今回の釣行だが、行く先々で秋の渓流釣りの厳しさを思い知らされた。日帰り釣行のため昼食後に仮眠を取り、一息つくと既に午後4時近くになっていた。今シーズン、いい魚と出会うタイミングは夕マズメの時間帯が多く、実は密かに期待していた。待望の時間帯はポイントを大きく下流に移し、再び里川エリアを攻めることにした。
ポイントは落差のある淵の上流部にあたるエリアで、増水後に下流部から差してくるいい魚に出会えることが多い流れだ。地形の変化に加え、木々や葦などが生い茂り、大型魚が身を寄せるには絶好の場所である。
ロッドは定番のインターボロンIBXX60MT。盛夏はマジカルトラウト MT-S56ULM/3を使うことが多かったが、秋鱒狙いはパワーのあるインターボロンシリーズが最適だ。大型の走りを止め、深場攻略のヘビーシンキングミノーを打ち込むパワーと、チェリーブラッドMD75や82までの大型ミノーによるリアクションの釣りもこなす操作性を持ち合わせている。
入川口からしばらく瀬を釣り上がり、最初のポイントとなる淵のディープエリアをジェイドMDSで攻めてみたが全く反応がなかった。次に流れ込み、ボサ、トロ瀬をパニシュ55Fのヒメカラーで攻め上がっていくと、長さは無いがスタイルのいいベッピンアマゴがバイトしてきた。少し暗くなった渓に、薄らと白く浮き上がるパールのヒメのカラーは、この時間帯に多用するお気に入り。いつもいい魚を釣れてきてくれる。周りは薄暗くなり始め、納竿の時期が迫ってきた。そう思いながら、今日最後になる落ち込みのポイントに足をすすめた。
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