成吉弘幸氏フィールドレポート

成吉　弘幸

昭和34年生まれ（奈良県在住）。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。

《　北田原マス釣り場釣行　》

　今回は地元の奈良県からちょっと足をのばして、兵庫県猪名川町にある北田原マス釣り場へ行ってきました。この釣り場は猪名川上流に設けられた管理釣り場で、下流側にエサ釣り場、上流側にルアーフライ釣り場が配置されています。ルアーフライ釣り場の川幅はそれほど広くはなく、２ｇ以上のルアーをフルキャストすると対岸に届いてしまうほどです。

　釣り場のオープンは７時となっていたので、駐車場に早めに到着した私はタックルの準備を済ませ、車の中で日が昇るのを待っていました。ところが後から来た人たちが懐中電灯を持って釣り場へ入って行くのが見えます。もしかしたらと薄暗い中を入場してみると、良さそうなポイントは既に先に入場した人が場所取りをして、中には釣りを始めている人もいます。勝手の分からないので、とりあえず堰堤の下流ポイントにタックルを置き、管理事務所に向かうと遊魚代は後からもらいに行くので、釣りを始めて良いとの事。出遅れたことに焦りを覚えながら、午前７時前の薄暗い中で実釣を開始します。

　この日はミノーイングでのニジマス攻略を自分のテーマとしていたため、朝一は５５ミリのフローティングミノーからスタートし、６５ミリにディープダイバー、５０ミリのシンキングミノーを使って、ただ巻きからストップ・アンド・ゴー、トゥイッチング、ジャーキングと思いつく限りの探り方をためしてみました。しかし一時間ほど粘ったものの一度バイトがあっただけでヒットに持ち込むことができず、この日のテーマは一旦あきらめ、ルアーチェンジすることに。場所も流れがあまり感じられないトロ場へ移動します。

　次に選んだのはスプーンです。最近のマイ・パイロットルアーであるｍｋスプーンＴＲＡＰを選択。重さは川幅や水深を考慮し１．８ｇをチョイス。カラーは既に周囲の人に攻められていることを考慮しナチュラルカラーです。これをフルキャストし、着水後沈めずにリトリーブを開始すると、スプーン一投目で３０ｃｍほどのニジマスがヒット。ただ、１．８ｇだと少し魚のいる層より下をスプーンが通っているようで、ヒットパターンというほどではなさそうです。

　そこでスプーンを同じくｍｋスプーンＴＲＡＰの１．４ｇにチェンジ。カラーはやはりナチュラルカラーです。それまでの印象で活性はそれほど高くないと感じられていたので、かなりのスローリトリーブで探ってみると、数投目で強いアタリとともに、暴れる魚影が確認できます。巻き上げては走られを繰り返しながら、無事にネットインできたのは５０センチ程のニジマスでした。

　その後もｍｋスプーンＴＲＡＰ１．４ｇをカラーローテーションしながら、３０～４０センチ前後のニジマスの釣果はのばすことができたのですが、次第に釣れるニジマスもサイズダウンしていきます。そこで悪あがきと思いながら、今度はｍｋスプーンＴＲＡＰ２．２ｇのナチュラルカラーにチェンジします。デッドスローで引くため、ロッドを高めに構えて探っていきます。すると数投目でまたまた５０ｃｍ弱のニジマスがヒットしました。やはり大きな魚は少しでも大きなルアーが効くのでしょうか。

　しかしこの方法では釣果が伸びません。さらにｍｋスプーンＴＲＡＰのアクションに魚が飽きてしまった可能性があります。そこでスプーンをＺＩＬ１．４ｇにチェンジします。

　すると途絶えがちだったヒットの頻度が上がってきました。ＺＩＬ１．４ｇのカラーローテーションで釣果をのばした後、ヒットの頻度が下がってからは同じくＺＩＬ０．６ｇを投入。これで再び釣果は復活。ただし釣れるのは３０ｃｍ前後なのが残念です。順調にスプーンで釣果を伸ばしたものの、午前１０時を過ぎて水面に日が差し始めると、スプーンへの反応が悪くなってきました。そこでクランクにチェンジ。

　最初にカルラを試してみます。カルラはシンキングタイプのクランクなので、着水後カウント５ほど沈めてスローリトリーブで探ってみると、レギュラーサイズのニジマスがヒット。ヒットパターンとはいかないまでも、周囲があまり釣れていない中、ポツポツでも釣果を伸ばせるのは助かります。そしてカルラのカラーローテーションに反応が悪くなってからはプリリーを投入。これもシンキングクランクなので、カウントダウンで沈めてリトリーブすることでヒットに持ち込むことができます。

　そしてクランクにも反応しなくなったところで、再びスプーンに戻します。使うのはｍｋスプーンＫＩＲＡ０．９ｇとｍｋスプーンＴＲＡＰ１．０ｇ。クランクに飽きたニジマスにアピールできたのか順調に釣果を伸ばすことができました。

　午後は再びミノーを試してみたのですが反応なく、そのうちスプーンにも反応しなくなったのですが、カルラに助けられる形で釣果を上げることができ、午後２時半に終了としました。

　この日はミノーイングは結果が出せませんでしたが、スプーン、クランクをうまく使いこなして満足のいく釣果を上げることができ、楽しい時間を過ごすことができました。

●　使用タックル

ロッド	：	ＦＬＮＥ‐６０ＧＴＳ（スプーン）ＩＢＸＸ－５６ＭＴ（ミノー）
リール	：	Ｓ社１０００番（スプーン）Ｓ社２５００番（ミノー）
ライン	：	ナイロン２．５ポンド（スプーン）ナイロン３ポンド（ミノー）
ヒットルアー	：	ｍｋスプーンＴＲＡＰ１．８g　各種カラーｍｋスプーンＴＲＡＰ１．４g　各種カラーｍｋスプーンＴＲＡＰ１．０g　各種カラーｍｋスプーンＫＩＲＡ０．９ｇ　各種カラーＺＩＬ１．４ｇ　各種カラーＺＩＬ０．６ｇ　各種カラーカルラ　各種カラープリリー　各種カラー

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