成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 湯船森林公園なごみの湖本湖釣行 》


 先週の釣行では渓流タイプの管理釣り場でミノーイングで狙ったにもかかわらず、結果が残せず悔しい思いをしました。どこかでこの鬱憤を晴らしたいと思っていたところに、湯船森林公園なごみの湖本湖で、コーホーサーモンが放流されたとの情報に接し、1月に続いての釣行ではありますが、早速出かけることにしました。

 はやる気持ちを抑えつつ、なごみの湖本湖の桟橋にむかいます。この日は午後から用事があったため、一箇所で結果を出そうと前回と同じ固定桟橋でコーホーサーモンを狙います。と勢い込んで水面を観察してみると、何か違和感を感じられずにはいられません。一昨日にまとまった雨が降ったので、濁りが入っていることは覚悟していたのですが、それだけではありません。一面に泡が浮いており、ライズもほとんどみられません。どうもターンオーバーが起こっているようです。確かに釣行直前3日ほど春のような陽気が続いたのに、当日の朝は氷点下まで気温が低下し、上下の水が入れ替わったようです。この釣り場では前回が大寒波に見舞われ、今回がターンオーバーと自分の運の悪さにあきれます。


 
 とは言え、今日はミノーイングを楽しもうと早速実釣を開始します。まず表層から探るために7cmのフローティングミノーからスタートします。アクションやスピードを変えながら探ってみますが、カラーチェンジしても反応なく、5.5cmのフローティングミノーに替えてみますがノーバイト。しかし、濁りの中にチェイスしてくる魚影が確認できます。

 そこで表層より若干下の層を探ってみるために、ミノーをDDパニッシュ65Fのアピールカラーにチェンジ。フルキャストし着水後はリールを3回点ほど早巻きして一気に潜らせたら、軽目のトゥイッチングとストレートリトリーブを織り交ぜて探ってみます。すると一投目でバイトがあったのですが、残念ながらヒットしません。但し、狙いが間違っていないことに安心し、リトリーブコースを変えながら探ってみると、トゥイッチングからストレートリトリーブに移った瞬間にヒット。釣れたのは30cm超のコーホーサーモンでした。


     ここからしばらくはDDパニッシュ65Fのカラーローテーションで30センチ超のコーホーサーモンの釣果を順調に伸ばすことができました。

 ヒットパターンはほとんどがストレートリトリーブやストップモーションを入れたときです。おそらく濁った水の中でもトゥイッチングで魚にアピールして引き寄せ、ストレートリトリーブやストップさせることで魚にバイトするチャンスを与えているという感じなのでしょう。その証拠にストレートリトリーブだけでのヒットはありませんでした。


 
 手持ちのDDパニッシュ65Fへの反応が少し遠のき始めたところで、続いてはミノーでも動きに変化があり広い層が探れるAR−HDミノーにルアーチェンジ。カラーは濁りの中でのアピールを考慮してGTSレーザーをチョイス。AR−HDミノーは前に高回転で魚にアピールするブレードがついています。

 こちらはストレートリトリーブで十分アピールできるので、ストレートリトリーブ中心で探っていきます。キャスト後はスプーンと同じように泳がせたい層までカウントダウンで沈ませたら、時より軽くトゥイッチングを入れるだけで8割はストレートリトリーブです。この探り方が功を奏したようで、すぐにレギュラーサイズのコーホーサーモンがヒットします。こちらもカラーローテーションとリトリーブコースを変えることで数匹づつがヒットしました。


     こうなってくると普段管理釣り場で使わないミノーも試したくなり、続いてD−インサイト53赤金にチェンジ。こちらは着水後に狙いの層まで沈めたら、細かくシェイキングでアピールしてからストレートリトリーブ、そして再びシェイキングという感じで探っていきます。こちらでも狙い通りレギュラーサイズのコーホーサーモンがヒットしました。

 ここまで順調にミノーでの釣果を伸ばしてきたのですが、9時半を回りさすがにターンオーバーの影響が出てきたのか、ミノーを換えてもアクション変えても反応がなくなってしまいました。


 そこで数種類のスプーンやクランクも試してみたのですが、反応が良かったのは、前回も活躍してくれたカルラでした。やはり狙いの層まで沈めたら、ひたすら一定のスピードでリトリーブするだけで、苦しいながらも少しづつですが釣果を伸ばすことができました。



 10時半を回った頃から、カルラを追ってくる魚影を頻繁に確認できるようになってきました。ターンオーバーが収まってきたのか泡も少なくなったようです。そこで再びDDパニッシュ65Fに替えてみたところ連続してコーホーサーモンがヒット。

 こうなると今まで使ってなかったミノーにも次々とチェンジしてみます。するとDDパニッシュ65Fについで反応が良かったのはウェイビー50S。この2種類をカラーローテーションしながら、終了の正午まで順調にレギュラーサイズのコーホーサーモンの釣果をのばすことができました。  



 この日は午前中だけでしたが、ターンオーバーという悪条件の中でもミノーイング主体の組み立てで、バラシも含めて相当数のファイトが楽しめ大満足の釣行でした。


● 使用タックル

ロッド FLNE‐60GTS(カルラ)
IBXX−56MT(ミノー)
リール S社1000番(スプーン)
S社2500番(ミノー)
ライン ナイロン2.5ポンド(カルラ)
ナイロン3ポンド(ミノー)
ヒットルアー DDパニッシュ65F 各種カラー
AR−HDミノー  各種カラー
D−インサイト53 各種カラー
カルラ 各種カラー
ウェイビー50S 各種カラー



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