後藤 芳久

オフショア(GT、ジギング)、フレッシュウォーター(湖、サクラマス、渓流)と何でも挑戦し続けるマルチプレイヤー。そのチャレンジフィールドは国内に留まらず海外遠征にも及ぶ。
医薬品配送ドライバー。


《 ランドロックのサクラマス狙いのはずが・・・ 》


ちょっと関東周辺の渓流は渇水ぎみなので久しぶりに東北(福島県以北)まで足をのばしてみようと河川情報をチェックするもイマイチな状況。
そうだ、ダム湖なら渇水で魚影が濃くなる?とは思えないけど釣りは出来るだろう。
最初はシーカヤックでと思ったがダム湖もかなり水量が少なくてこの水位ならば十分に陸から釣りが出来そうなので今回は陸から攻める。

遠くの山には残雪が


朝一はダムの下流方面の水深が深いポイントでバッハスペシャルジャパンバージョンの10グラムとDコンタクト72、チェリーブラッドLL70Sをローテーションしながら3時間何も無し。ライズも無ければこの時期ならば足元を回遊するワカサギの群れも確認出来ず。でもこのポイントは陸からでも実績があるのでさらに2時間サクラマスの回遊を信じて頑張るがやはり状況は同じ。


曇天べた凪
天気は曇天もほぼ無風なので魚はナーバスになっているのか?それともただ単に魚影が薄いだけなのか?数年ぶりに来てみたのでその辺の情報は皆無だ。
無風べた凪ならば流れを求めて一気に上流の流れ込みまで行ってみるが柳の木が川辺に生い茂りあと一歩のところで川に近づけない。無理やり身を乗り出してキャストしてみるがヒットした所でランディングは出来ないだろう。とその前にヒットもしてこない。
この時点でほぼ見込みなしと諦めかけるがまだお昼前、夕方まで時間はたっぷりあるし何より何の成果もなしに撤収なのは・・・


周辺を歩いて小さな沢が流れ込む足場の良いポイントでしばらくキャストしてみよう。
釣り始めて10分くらいで左の岸際で今日初めてのライズ。魚のサイズは20センチくらいもウグイかトラウトかは確認出来ない。でもそのライズはだんだんと近づいて来てついにキャストレンジに入り、1キャスト目にグググッとヒット!ヒットした魚は小さいながらもジャンプジャンプを繰り返しポロッとスプーンが外れてしまった。
えっ?今の感じだとレインボーの赤ちゃんみたいだけどあんなに小さな魚が居るとは自然繁殖でもしているのであろうか?でも1匹釣り上げて何なのか確認してみないと。ルアーをそれまで使っていたバッハスペシャルジャパンバージョン10グラムから小さめのピュア5グラムにチェンジしてしばらく周辺を探るもノーバイト。 1匹しか居なかった?そんな訳はないだろう・・・


そしてまた10分ほどでライズを確認。そのライズを良く観察してみると岸から5メートル付近までに居るアメンボを食べているようだ。アメンボなんか食べているって事は余程エサが無いのか?体全体を出してライズする姿が一瞬見えてそれは間違いなくトラウト。やっぱりレインボーっぽいのだが釣り上げてみるまでは何とも言えん!ライズがキャストの射程に入った所でまたしても最初のキャストですぐにヒット。でもまたバラシ。言い訳としては魚が小さすぎてロッドにしっかりとテンションが掛からずにジャンプしまくりでポロっと。
こんな状態を5回ほど繰り返してライズも無くなりちょっと移動してみる。


一つ隣のワンドで最初のキャストに今度はやや大きめの30センチほどの魚がチェイス!でも乗せられず。今日初めてライズ狙いじゃなくて魚の反応を確認出来た。もしかして意外と沢山居るのかもとまた小移動で最初のキャストでチェイスを確認もやっぱりその1チェイスだけでヒットさせられず。だんだんと反応が鈍くなってきているのか、これは早めに結果を出さないと。


次の移動で大きな流木が湖面に浮いていて、まさかこの下には居ないよねと流木際をトレースするとその下から魚のチェイス!猛然とアタックしてくるがあと一歩の所でフックアップしない。ロッド1本分まで巻いてきた所でチョンチョンチョンとしつこくやっているとついにヒット。やや弱めのドラグを一気に出して行くとまたジャンプの連続だが今度ヒットしたのはちょっとサイズが良くてロッドにしっかりとテンションが掛かってくれたので何とかランディングに成功。ヒレピンの傷一つない良い魚体のレインボーは最後まで激しくファイトをしてくれた。
ヒレピンです

今までこのダム湖でもレインボーを釣ったことはある。でも25センチ前後と小さめで、釣果としては圧倒的にサクラマスが多くてその次にイワナ、レインボーは記憶にあるのはたった2匹。しかし今日やってみた感じではレインボーの魚影がとても多く感じる。 直接このダム湖に魚を放流していると言う情報はないので上流の川にもともと住んでいたヤマメやイワナの魚影が濃いのは当然だろう。上流にはレインボーも放流しているので釣れても不思議はないのだがここ数年でレインボーが定着したのだろうか?


ここまでのヒットパターンとしては「ライズがあったらすぐに狙い撃ち」、「なるべく岸と並行にルアーを引く」、「スプーンは色々試したが5グラムの赤金の反応が一番良い」。
ライズを探しながら湖岸を歩いていくとやや水量の多い流れ込みの浅い場所に今日初めてワカサギの群れを発見。白いポワポワした羽毛のような綿毛を纏った小さな虫にライズを繰り返している。これはチャンスか?しばらくワカサギを観察するも大きな魚に襲われるような感じではない。たぶんワカサギが居る場所が10〜30センチくらいの水深なのでトラウトは入って来られないのか?

そのワカサギをウエーディングして蹴散らして沖目に逃げた所にキャスト、ギランと白銀の魚体が翻ったかと同時にロッドを押さえ込む。
左右に走りまわる白っぽい魚、ジャンプはしないのでついにサクラマスキャッチとネットを覗くとあれっ?イワナだ。白点の大きな朱点の存在しないアメマス系イワナ。この魚も傷一つない三口になりかけた精悍な顔つき。


アメマス系?

沖でヒットしたのでサクラマスかと思いました



この岸際が好反応
あとはサクラマスを釣るだけと夕方まで粘るも沖目での1ヒット1バラシ。着水直後にちょっと違和感でトゥッチしたらすでに食っていたらしく慌ててアワセをするも乗らず。違和感の時点で合わせれば良かったなと後悔を残して今日の釣りは終了。

これから梅雨時期に雨が降れば水位は上がって行く事になるでしょう。あと10メートル上がるとカヤックでしか狙えなくなるのでそのタイミングでもう1度来てみたい。


● 使用タックル

ロッド TLB-63DT
リール シマノ2500番ハイギア
ライン PE0.6号+リーダーフロロ10ポンド
ルアー バッハスペシャルジャパンバージョン10グラムD-コンタクト72チェリーブラッドLL70Sピュア3.5〜5グラム



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