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奥代 直行
北海道 道東在住
子供の頃、開高健の小説を読み、ルアーフィッシングをはじめる。
北海道のトラウト、サーモンがメインターゲット、自然と釣りをこよなく愛す、彫金師。
モットーは『自然と魚に遊んでもらう』。
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《 2018年4月 北海道 標茶町 塘路湖釣行 》
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本州で桜の開花がニュースになる頃、北海道の長く厳しい冬が終わり、ゆっくり春へと季節が移り替わる。
雪と氷に閉ざされた世界で釣りができない場所や、期間が長い北海道。
当然、アングラー達は春が近づくとウズウズと落ち着きがなくなる。
そんな「道産子アングラーあるある」に、もれなく当てはまる私もウズウズがピークに達した為、店のシャッターを閉め、解氷間もない湖へと向かった。
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道東 標茶町にある塘路湖は釧路湿原国立公園内に位置し、釧路川と繋がっている。
冬場は湖全体が完全結氷し、ワカサギ釣りの人気スポットである。
ここのメインターゲットであるアメマスも、豊富なワカサギをベイトにしている。
ただ、ここに生息するアメマス達は、太平洋〜釧路川〜塘路湖を行き来している為、冬の間は湖で越冬し、春になるとワカサギを荒食いし体力をつけ、釧路川から太平洋へと降ってしまう。いわゆる海アメというやつだ。
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必ずしも全てのアメマス達が降るわけではないだろうが、私の今までの経験上、シーズンを外すと驚くほど釣れない…
塘路湖アメマスのピークは解氷から約2〜3週間、長くても1ヵ月程だろう。
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朝5時半に現場に到着、平日ということもあり、他のアングラーは2人だけ、天気も良く、適度な風もありベストコンディション、湖面にライズも確認できる。
はやる気持ちを抑え、ルアーをセットする。トラウティンサージャーの8cm13gワカサギカラー。
サイズ感、シルエット、カラー。う〜んコレで釣れないわけがない。キャストする前からニヤニヤしている自分に気づき、ちょっと引く。
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ライズが起きた方向に軽くキャスト、糸ふけを回収したらフォールとリトリーブを繰り返す。
3回目のフォール中にラインがスッと水中へ走る、間髪入れずにあわせると、右手に重みが加わり、ドラグが一瞬ジッと出る。
ファイトを楽しみながらも、バラさないよう慎重にランディング。約45cmのオス、ここでは良型とは言えないサイズだが、冬眠明けの私のボケたあたまには十分すぎる程のアドレナリンが分泌されたはずだ。
手早く撮影を済ませ、遊んでくれた魚に感謝しリリース。
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その後もサージャーをローテーションさせコンスタントに魚をキャッチ。リトリーブでも喰ってくるが、やはりサージャー特有の細かいピッチでの水平フォールが効いているようだ。
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陽が登り、アタリも遠のき、風も出てきたのでポイントを移動し、ルアーもメタルミノーEXへチェンジ。
遠投も効き、ひらひらとゆっくりしたフォール、ただ巻きでもよく泳ぐ優等生。
常にマッディな水質のここでは、ゴールドや、CHグリーンゴールドのカラーが良い反応だった。
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その後も飽きない程度に釣れ続けるのだが、なかなかサイズが出ない。
この塘路湖、先述した通り釧路川を介して海と繋がっている。つまり、海や釧路湿原で釣れるモンスターサイズのアメマスが釣れてもおかしくないのだ。
事実、毎年70〜80cmのアメマスが釣れ、ちょっとした話題になっている。
数が釣れると、サイズが欲しくなる。釣り人とはなんと欲深き生き物だろうか…笑
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そんな、欲の皮のつっぱった私に、釣りの神様が微笑むわけもなく、この日モンスターサイズが釣れることはありませんでした。
ただ、魚影と活性はすこぶる高く、最終的に30匹以上のアメマスが遊んでくれ、大満足の釣行となりました。
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北海道 標茶町 塘路湖
管理棟 「レイクサイドとうろ ぱる」 トイレ、軽食あり。
遊漁料 1,000円
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