成吉 弘幸

昭和34年生まれ(奈良県在住)。
登山やバードウォッチング、テレマークスキーなどを経て、現在では夏は渓流へ、冬は管理釣り場へとトラウトを追いかけている。

フィールド情報の乏しい関西の渓流で安全な川を選んで入渓ポイントなどもわかりやすくレポート。関西のトラウトルアーマンの一助になれば幸いです。



《 朽木渓流魚センタールアーフィールド(令和元年6月7日) 》


 平日に休みが取れたので、滋賀県高島市の針畑川沿いにある朽木渓流魚センタールアーフィールドに行ってきました。ここは二つのポンドで構成され、豊富な魚種が魅力の管理釣り場です。実は前日までは最高気温が30度を超え、真夏のパターンを予想していたのですが、当日の予報では前線の通過により荒れた天候らしい。現地について準備を始めていると早速雨が降り出しました。それも次第に強くなっていきます。レインスーツに身を固め遊魚券を購入して向かうのは、二つあるポンドのうち、大物を中心に放流されているという第2ポンドです。


 最初はヤマメを狙おうと、水車からの流れをパニッシュエリア55Fで探ってみることに。数投は流れに対してアップクロスで探ってみましたが反応がなさそうなので、ダウンクロスにキャストして、細かいトゥイッチングで狙ってみるとすぐに一匹目がヒット。サイズは25cmクラスですが、狙い通りのヤマメの姿に思わずニンマリ。それからしばらくはリトリーブコースを変えながら、流れの筋をパニッシュ55Fで探ってみると、ポツポツですが25〜30cmクラスのヤマメのヒットが続きます。魚種を選んで狙い通りに釣れるのは、単なるヒットとは違う満足感があります。



 しばらくして雨も本降りになってきたところで、ヤマメの反応もなくなってきました。次はどう楽しもうかと考えているところに、岸際の浅い付近を回遊している魚たちに気づきました。雨の中で目を凝らしていると、ほとんどがイワナのようです。ネイティブでのイワナは、岩陰などでエサが流れてくるのを待っているイメージなんですが、なぜかこの釣り場のイワナは集団で岸際を回遊しています。そこで回遊しているイワナの攻略に取り掛かったのですが、これが大誤算でした。
 最初はパニッシュ55Fを岸際にリトリーブしながら、様々なアクションを加えたり、スピードを変えたりしてみたのですが全く無反応。やはり見えてる魚は難しいようです。ただ、イワナは釣りたいのでルアーをDDパニッシュ65Fにチェンジ。立ち木や沈み岩の周辺、そして掛け上がりをアクションをつけながら探ってみます。平日の悪天候でアングラーが少ないのを良いことに、第2ポンドの周りを移動しながらイワナを狙い続けたのですが、この時はイワナのヒットを得ることができませんでした。


 そのうち雨に加えて風も吹き始め、それも次第に強くなってきました。他のアングラーはレストハウスに避難したのか、姿が見えません。私は釣れない岩魚にこだわりすぎて、しばらく魚の姿を見ていなかったので、もう少し粘ってみます。ただミノーでの反応が得られなくなっていたので、スプーンを試してみることに。選んだのはmkスプーンTRAP2.2g、色は天候を考慮して蛍光色です。これをば風上側からキャストします。

 強風でラインが煽られて分かりにくいのですが、比較的表層をリトリーブさせてみると数投目にヒット。サイズは30cmクラスのニジマスでした。場所を移動しながら、同じようにmkスプーンTRAP2.2gで探っていくと、ポツポツながらヒットします。ところが一箇所で粘ろうと、ナチュラルカラーにカラーローテーションしても、なぜかヒットしません。赤金でもうまくいきません。ただし、蛍光色に戻すとポツポツですがヒットしてくれます。やはり悪天候の影響なのでしょうか。悩みは尽きません。


 さてさて悪天候でも頑張っていたのですが、次第に身体が冷えて釣りどころではなくなってきました。とうとう我慢できず休憩することに。レストハウスに向かうと、なんと温風ストーブに火が入っているじゃありませんか。寒いはずです。しばらく身体を温めながら小雨になるのを待ったのですが、風雨がおさまる様子はありません。とりあえず身体が温まったところで、再度第2ポンドに向かいます。


 休憩前の様子では、魚は比較的表層に居る様子。さらに雨が水面を打つので、水面に落下してくるエサを狙っているのではと考え、ルアーをトップウォータープラグのトワディにチェンジ。これをキャストしてドッグウォークなど色々試した結果、反応が良いのはストップ・アンド・ゴーでした。着水後、リールをすばやく巻き、一回転から一回転半で止めて様子を見る。そして反応がなけれ再びリールを巻きます。これを繰り返していると、水面に浮いているトワディに魚がアタックするのが見えます。すぐにアワセを入れると狙い通りヒット。小型ながらも、それまで散々粘って釣れなかったイワナでした。


 ここからはしばらくはトワディに好反応で、カラーローテーションで次々と25〜30cmニジマスのヒットが続きます。ロッドにアタリが出る前にアワセを入れて、うまくヒットに持ち込めた時の喜びは格別でした。トワディで楽しみながら天候が落ち着くのを待っていたのですが、風雨ともに強まり、再び身体も冷えてきたので、レストハウスに避難し早めの昼食としました。



 午後1時近くなり天候も改善してきたので、午後は第1ポンドで楽しむことに。2時間ほど色々試したところ、プリリー、カルラ、ZIL0.6gスプーンで、25cmクラスのニジマスがポツポツとはヒットしたものの、ヒットパターンは見つからないまま午後3時を回りました。午後4時が終了時刻なので、残り時間は再び第2ポンドに移動し大物を狙ってみます。




 残り時間が限られている中で、選んだのはクリックホッパーでした。第2ポンドを移動しながらクリックホッパーで大物を狙い続けたのですが、結果は30cmクラスのニジマスが3匹で、大物の姿を見ることなく終了としました。


 この日は結局3魚種だけで大物の姿を見ることはできませんでしたが、天候の良い時期を狙って、再釣行に出かけてみたいものです。


● 使用タックル

ロッド FLNE‐60GTS(スプーン・クランク)
IBXX−56MT(ミノー・トップウォータプラグ)
リール S社1000番(スプーン・クランク)
S社2000番(ミノー・トップウォータプラグ)
ライン ナイロン2ポンド(スプーン・クランク)
ナイロン3ポンド(ミノー・トップウォータプラグ)
ヒットルアー パニッシュエリア55F 各種カラー
トワディ 各種カラー
クリックホッパー 各種カラー
mkスプーンTRAP2.2g
ZIL0.6g
プリリー
カルラ・シンキング



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