■初バスは・・・

嬉しいなぁー、初バスが釣れたぜっ!
それもこれも・・・って云い方はないね。
たったの一尾なんだから、それも・・・が正しい。
では、再度。
嬉しいなぁー、初バスが釣れたぜっ!
それもクランクベイトだ、ディプシードゥーの#3、金ピカ吉田くんだ。
あんまりにも嬉しかったので、思わず写真を撮ってしまった。



が、ほんちゃんは見せられないんだ。
この日、取材が入っていたからなんだね。
「BASS World」の取材なので、
バスのフルプロポーションは「BASS World」の4月号をご覧あれ!
担当のKには、
「クランクベイトで釣ってください!」って頼まれた。
だがね、こればっかりはバスのご機嫌次第なので、
「ウン、いいよ」とは答えられない。
担当Kは、一寸渋い顔をしていたが取材は決行された。

この寒い時期に、どうしてもクランクベイトで釣って欲しい!
だなんて身勝手なリクエストである。
数年前の霞ヶ浦ならこれもそれほど酷な注文ではなかったが、
現在の霞ヶ浦では財津一郎の「キビシーイッ!」を
十連発するほどぐらいの辛さである。
加えて、「今回はバスボートで・・・」
まったくもって、注文の多い「BASS World」である。
どうやら、走らせようとしているらしい。
そうか、恋瀬川か! でも走らんよ!!
だって、さみぃーもん。

数年前までは、かなり寒さに強かったのだが、
このところめっきり弱くなった。
寒い・・・なんて言葉を発することは、まずなかったのであるが、
我が家ではついつい連発してしまう。
カミさんには、「随分と寒がりになったね」なんて冷やかされる。
そう言えば、寒さで髪の毛を切るのを躊躇ったのは、
今年が最初だなぁー。

そんな寒さを無理矢理押し退けて、
やって来たのは霞ヶ浦の最上流にある桜川。
クランキングでバスを釣る・・・のが今回の指令であるから、
迷わず桜川をセレクトした。
寒さに負けたってー訳じゃない。念のため・・・。
仕事の依頼終了後、ボッと煙が出て燃えてしまうテープで、
スパイ大作戦なみに頼まれたわけではないが、
やらずばなるまい人のため、釣らずばなるまい霞ヶ浦のため。
でないと、悪い噂ばかりが世間に流れる。
悪い情報が流布する前に、
きちんと状況を確認しておくことが
現在のバスアングラーにはとっても必要だ。

そうなんだ、霞ヶ浦ではKHV風評が一人歩きしてしまい、
周辺住民を不安に陥れた。
つい先日、KHVについて知人から得た知識を、
オレ風に理解してここに書き記しておく。
KHVを知ることは、
霞ヶ浦のバスフィッシングを守ることでもある。

KHVは、水温が13℃以下または30℃以上では増殖できないらしい。
人の体温はいくら低い人でも30℃を下回ることはないので、
仮にウイルスが人体に入っても増殖できないので、
病気になることはないらしいのである。

ヘルペスウイルスの仲間は100種以上知られており、
このうち人間に感染するのは7か8種らしい。
ウイルスには宿主特異性があり、
基本的には特定の生物にしか感染しないのだそうだ。
もちろん、例外もあるのだがね・・・。

つまり、KHVが人間に感染することは、
考えられないというんだな。
だから水道水として利用される水は、
適正に処理されているはずなので、
水道水からウイルスが・・・なんてことはない、と彼は言うのである。

実際、まだまだわからないのだが、
大発生が起こった翌年に発症率が低下するのは、
一つに弱い個体は大発生時に既に死んでしまっていることらしい。
それと、もう一つがコイの体内に免疫ができるらしいのだ。
多少疑問なところもあるということだったが、
KHVに感染したコイが、
ウイルスの増殖ができない13℃以下の水温で、
40日〜50日過ごすと免疫(抗体)ができ、
翌年水温が上昇しても体内にウイルスは残るものの
病気は発症しない、との報告があるそうだ。

天然のコイの方が病気にかかりにくいのは、
養殖ゴイと比べてウイルス感染しているコイとの接触の機会が少なく、
感染しにくいことと、やはり養殖ゴイは過密に飼育されている分、
ストレス等の原因で天然のコイより免疫力が弱い、
逆に言うと天然ゴイの方が養殖ゴイよりも免疫力が強い、
と言う理由ではないだろうか。

多くの人間が体内にヘルペスウイルスを持っているが、
健康であればウイルスは免疫力で抑えられているため発症はしない。
しかし、人もストレスや何らかの理由等で、
免疫力が低下したり、他の病気等で体が弱っている時だったら、
奴らは体内で増殖し発症・・・ということになる。

彼の話しから、オレはこう推測したね。
このKHVは一過性だろうし、
人間やコイ以外の生物には何ら影響を与えないということだ。
だから、安心して釣りが楽しめる。
是非、霞ヶ浦に遊びに来て欲しい。
バス釣りに来て欲しい。
但し、ウイルスの移動にも繋がるような生体移動は、
どんな魚も厳禁である。

生体移動とは、生きたままの持ち出しのことなので、
コイ以外の魚であっても、
それを生かしておくために霞ヶ浦の水も同時に移動してしまう。
KHVはコイとマゴイのみに感染するのだが、
その感染が水を介しての接触・・・と言うことであれば、
水中で21時間生きていると言われているKHVの危険性は、
極めて高いと言わざるを得ないからである。
コイはいなくても、ウイルスが水に存在する率は高いので、
KHVの拡散を防ぐためにも、どんな魚の生体移動も、
湖水の移動も厳禁なのである。

先日、霞ヶ浦湖面利用調整協議会の会合で、
県の職員から要望があった。
『霞ヶ浦で漁業や遊漁をされる皆さんへ、
釣り禁止ではありません。リリース禁止でもありません。
生体と水の移動が禁止されているのです。
食べたり、何かに利用するのは構いません。
この辺をしっかりと理解して、霞ヶ浦で釣りを楽しんでください』。
と言うような内容だった。

もう、じきに春だよ。霞ヶ浦のバスも動き始めたよ。
釣りにいらっしゃいな!
寒さもぶっ飛ぶ、ビッグフィッシュに会えるよ。
それもクランクベイトで!!
クランクベイトの解説は、「BASS World」の4月号で・・・。