■美浦村大山「53 Pick Up!」

第37回目となる霞ヶ浦クリーン大作戦「53 Pick Up!・秋の陣」が、
来る11月8日(日)に美浦村の大山スロープにて開催されますよ。
第37回と言うことは、年に二回開催ですから、
かれこれ……14年目に入ったということですか!
続いていますねぇ。

で、今回は初開催地である美浦村の大山スロープが会場となります。
とは言っても、大山スロープ周辺のゴミだけではなく、
霞ヶ浦全域のゴミを拾い集めるのが目的ですから、
どこそこという区域分けはありません。
霞ヶ浦のゴミであればどこのゴミでも運べる限りオッケーです。

 
美浦村大山スロープです。今回はここが集合場所です

この清掃活動を始めた当初は、霞ヶ浦にはゴミが溢れていました。
現在、様々なイベントで利活用されている土浦新港は、
どこもかしこもゴミゴミゴミで、見るも無残な状態でした。
見かねてゴミ籠を購入して設置したら、
今度は家庭ゴミが山盛りになりました。
ゴミ籠は2年ほどで撤去しました。

 
ゴミがゴミを呼びます。たった一人の心ない行為がゴミを寄せ集めます。

で、1996年2月、バスフィッシングのシーズンオフに、
皆でゴミ拾いをしようと提案し、
スタートしたのが現在の「53 Pick Up!」です。

霞ヶ浦のゴミ拾いをするのだから、
市町村や県、さらには国土交通省霞ヶ浦河川事務所などに、
拾い集めたゴミの処理をお願いしに行ったら、
けんもほろろに断れました。
それは、霞ヶ浦の内側と土手や河川、陸側では、
それぞれの担当行政が異なっていたからです。

霞ヶ浦の土手の内側は国土交通省、土手上や河川は茨城県、
で、土手から陸側は各市町村が管理しているからでした。
厳しかったのは、『拾ったゴミを管轄毎に分けられますか?』
という質問だった。
答えはもちろん「ノー!」だよね。
ゴミ拾いをしてくれる人に、これはどこで拾ったの?
なんてぇ聞くこと自体がナンセンスだからね。
当時の行政は平気でそんなことを仰ったのですよ。

どの役所に行ってもほぼ同じ回答に、
僕は業を煮やして自らの力でゴミの処理することにしましたよ。
とは言っても、独りでゴミ処理費の全額を負担すると大出費ですから、
参加者の皆さんに少しずつご負担戴くことにしました。
当時の参加費は500円でしたね。

で、釣り人が集まってゴミ拾いをするんだから、
ゴミ拾いの後も楽しんじゃおう!
ということで、ゴミ拾いの後に食事でもしながら、
釣り談義に花を咲かせることのできる時間や会場を設けたんです。
そこで配布したのが、手作りの牛丼でした。
70人ぐらいでスタートしたんですよ。
今では、ほとんどゴミのない土浦新港になっています。

 
2005年スミス様のスポンサードでキャップを作りました。

今回の美浦村大山スロープでの「53 Pick Up!」では、
古き良き時代……と言う訳ではありませんが、
懐かしの牛丼で皆さんと楽しくゴミ拾いが出来ればと考えています。

 
牛丼の試食をしました。大変に美味しかったですよ。

第一回目と大きく違うのは、その人数や参加費もさることながら、
参加者の皆さんに食器をお持ちいただくことなんですね。
エコが叫ばされて久しい昨今ですから、
また、ゴミ減少の一助になるゴミ拾いですから、
自らがゴミを減らすことに積極的になりましょう! 
と言う精神で、牛丼の器を各自がお持ち下さいね。
これはお約束ですよ!

●霞ヶ浦クリーン大作戦「53 Pick Up!・秋の陣」in美浦村大山スロープ
日 時:2009年11月8日(日) 午前8時45分集合
場 所:美浦村大山スロープ
参加費:一般1000円、中・高校生500円、小学生100円(保護者同伴)
締切日:11月1日(日)
申込み:メールにて、jimukyoku@npo-mizube.org
※清掃活動終了後、牛丼を配布します。各自使い捨てではない食器をお持ち下さい。
詳しくは、NPO水辺基盤協会のサイトをご覧ください。

 
土浦新港で開催された時の「53 Pick Up!」の参加者の皆さんです。

で、当日は、オークションも開催されます。
オークションの売上は、霞ヶ浦クリーン大作戦「53 Pick Up!・秋の陣」の
運営費として充当されますので、奮ってご参加ください。
もちろん、スミス様からの協賛品も届いておりますよ。
どうぞ、競っちゃってくださいね。

1996年に霞ヶ浦で始まった釣り人による釣り場の清掃活動「53 Pick Up!」は、
ゴミ拾いに参加した人たち自らがゴミの処理費用を支払い、
行政に処理費を頼らない新しいスタイルの自助自立型清掃活動です。
現在、この考えに賛同してくれた日本各地の人たちが、
それぞれの釣り場で「53 Pick Up!」の名の下、
同じスタイルの清掃活動を行っています。
釣り人が釣り場を守るために自立し始めているのです。

 
この時は10t車に満載になるほどのゴミが拾い集められました。

釣り人が釣り場のゴミ拾い……まさに釣参菩思の考えです。
僕たち釣り人が釣り場を守らないで、誰が守ってくれるんですか?
僕たちが魚を守らないと、
次代の人たちは楽しい釣りなど味わうことはできませんよ!

※釣参菩思の意味ですが、
『普段は情け容赦のない鬼畜のような人間であっても、
釣りに行くときだけは菩薩の慈愛の心を持ち、
大いなる自然と触れ合いなさい』ということなんですね。
つまり、釣りに出かけるときは、世間のしがらみや煩わしさのすべて忘れ、
菩薩のような無欲無心になることこそが、
自然の中で遊ばせてもらっている釣り人の基本姿勢、精神として、
肝心要であると説いているのですよ。
釣り人の皆さん、釣参菩思の心をお忘れなく!

人が人であるために、魚釣りを楽しむ。
楽しみの後は、釣り場や魚たちに大いなる感謝をする。

 
霞ヶ浦やその流入河川では、心からバスフィッシングが楽しめます。

 
大きなバスを釣る楽しみを、いつまでも味わえるように!

僕自身、バスに出会ってなかったら、
釣り場の清掃活動にこれほど頑張ることはなかったでしょう。
バスに出会って、彼等と過ごす楽しい時間に夢中になって、
気がついたら37年ほどになりました。
人生の2/3ほどの時間をブラックバスと過ごしてきたわけです。
長い付き合いであるカミさんもよりも多い歳月なんですね。

僕が死んでも、キミは頑張って生きてくれ。
でも、僕の釣り具の幾つかは棺桶に入れて欲しい。
三途の川や地獄の池で、或いは天国の蓮池で魚釣りがしたいからね。
こう考えると、釣り場では慈愛の心でいたいですよね。
魚たちには元気でいて欲しいですよね。
だから、黙ってゴミ拾い!

11月8日(日)、美浦村の大山スロープで会いましょうね!

 
こんな恰好で釣りをしていることもあります。