■ 第一回大山53 Pick Up!

2011年2月27日(日)、
茨城県稲敷郡美浦村大山の大山スロープで、
第一回目となる村川勇介主催の
「大山53 Pick Up!」が開催されました。

大山スロープは霞ヶ浦の公共スロープとしては超有名で、
バスアングラーをはじめとして、
多くのウォータースポーツ愛好者に利用されています。
そんな大山スロープをより有効に利活用するためには、
何をすべきであるかを考えたバスアングラーが集い、
今回の開催となったようです。

今回の清掃活動は釣り人だけに関わらず、
誰もが垣根を越えて行える霞ヶ浦への奉仕活動です。
その活動の発端を大山スロープで作ろうと、
自分たちで模索し、考えを練り行動を起こしたことに、
僕は拍手を送りたいですね。

そんな志が通じてか、
当日は天気もよく、絶好の釣り・・・
違いましたね、絶好の清掃活動日和でした。
この日、大山スロープに集まったのは、
70名ほどの志ある人たちでした。

 

9時30分、主催者の村川勇介の挨拶の後、
分別方法などの説明を受けた参加者は、
な、な、なんとラジオ体操で体をほぐしてから、
ゴミを求めて霞ヶ浦の湖岸線を西や東へと向かいました。

 

大山スロープではそれほどゴミは見られませんでしたが、
ヨシ原や砂浜に行くと驚くほどにゴミがありました。
漂着したものの他に、
車からポイ捨てされたゴミも目立ちました。

 

酷いもんです。
これらのゴミも全て、
釣り人が持ち込んだことにされています。
本当は、釣り人よりも流域住民の道徳観のなさや、
地域住民の霞ヶ浦への無関心さが生み出している
ゴミなんですがね。

 

おやっ? 砂の下に隠れているゴミがありました。
それを砂の下から引き出してみると・・・

 

なんと農業資材入れの袋でした。
霞ヶ浦にはこの手のゴミが多いのは事実です。
これらのゴミを取り除くことが大切なのは、
ビニールによって砂が呼吸出来ずに、
窒息死してしまうからです。

 

もしも、砂に打ち寄せられたのが魚だとしたら、
窒息死はしませんよ。
砂の中に棲んでいる昆虫やバクテリア、
その他の菌によって魚は分解されるからです。
しかし、ビニールは分解されずに残ってしまうのです。

 

月日と共にやがてコイは砂で埋められ、
砂の中で栄養素となって、
多くの生き物たちの餌になります。
しかし、ビニールやプラスチック、ゴム製品などは、
分解されず、命も生み出さずに、
いつまでも砂中に存在し続けてしまうのです。

そんなことをきちんと理解されている釣り人と一緒に、
砂浜清掃を行いました。
漂着したもの、埋まってしまったもの、
土手から投棄されたものなど、
人工的なゴミの全てを回収します。

 

埼玉県からわざわざやって来てくれたご一家です。
嬉しいですね。
「息子が霞ヶ浦で釣りをさせてもらっているから・・・」
お母さんの優しい言葉が心に残ります。
ありがたいですね。

 

お陰様で、砂浜はきれいになりました。
こうしてゴミのない砂浜を見ると、
達成感に満たされ、気分爽快です。

 

石積みや水門周りのゴミも、
きれいさっぱりなくなりました。
ゴミ探しの上手な人は、
バス探しの上手な人でもありますね。
風や水深、季節などゴミの溜まる場所は、
自然状況に影響されているからです。

 

こうして無事に第一回目の大山スロープの清掃活動、
「53 Pick Up!」は終了しました。
僕は気分良く湖畔の道を、
阿見の自宅に向かってドライブしていました。
その時、目に入ってきたのが、
悲惨な状態の湖畔でした。

 

大型テレビが数台、投棄されていたのです。
地デジ化に伴い、不要になったテレビを
捨てる人が増えています。
水辺も例外ではなく、日を追うごとに増えています。

釣り人である前に日本国民として、
国民共有の財産である霞ヶ浦へのこの様な酷い仕打ちを
見逃してはなりません。
かと言って、トラブルは避けなければなりません。

そこで、万が一、不法投棄を目撃した場合は、
注意や手出しをせずに、すぐに警察に通報しましょう。
また、不法投棄されたテレビなどを見つけたら、
国土交通省霞ヶ浦河川事務所や、
当該市町村に通報して下さい。
自分たちの釣り場は自分たちが守る・・・
と言う気概で魚釣りを楽しんでください!

 

腹立たしいことの後は、嬉しいことがありました。
なぁ〜に、たいしたことではありませんよ。
一つの枝に四つの玉虫がついているのを
見つけただけですから。
でも、最近の霞ヶ浦では珍しいですね。

 

その玉虫で帰り道に釣りをしたら、
小さなマブナが釣れました。
春ですね。
もう、足音がすぐ傍まで近づいているんですね。

さぁ〜、皆さんも釣りに行きましょう。
で、釣り場ではゴミを出さない! を心掛けましょうね。
さらに、釣り場で見つけたゴミの一つを持ち帰り、
処分しちゃいましょう。
一人一人の心掛けで、釣り場は守られるのです。

そう、釣り場環境や魚たちを守れるのは、
私たち釣り人だけなのですよ。